目次

エンジンオイルの基礎知識

エンジンを長く快適に保つ最も簡単な方法の一つは 良いオイルを定期的に交換することです。
※ 乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数(新車登録から廃車までの平均年数)は2000年で平均10年です。資料:自動車検査登録協会


■オイルはどんな働きをするのか?

 

◆◆◆◆◆ オイル5つの作用・働き◆◆◆◆◆

図

1.

金属摩擦を減らし、エンジンをスムーズに動かします。
(潤滑作用)

2.

シリンダー内のピストンとピストンリングの隙間を密封してガスの吹き抜けを防ぎ、パワーを維持します。
(密封作用)

3.

エンジンの熱を奪って冷却し、オーバーヒートを防ぎます。
(冷却作用)

4.

シリンダー内のススや堆積物(デポジット)を洗い落し、エンジンをキレイに保ちます。
(清浄分散作用)

5.

エンジン内で発生する水分や酸から金属の錆や腐蝕を防ぎます。
(防錆、防蝕作用)

 

■オイルが入っていないとどうなるのか?

1.

油膜が無いので金属接触で大きな抵抗が発生し、一時的に動いても摩擦熱で焼き付きが起こりエンジンが損傷します。

2.

また、冷却がないので燃料が燃える時の多量の熱で金属材料の強度の低下や膨張変形し動かなくなります。

オイルが無ければエンジンは動きません。不足していても やがて同じような現象が発生します。油断大敵です。

 

■オイルの選び方

ブランドで選ぶのも一つの方法ですが、品質、粘度、ベースオイルなども、オイル選びの ポイント、次の記号やマークを手がかりに選びます。


◆◆◆◆◆◆◆ 品 質 ◆◆◆◆◆◆◆

■API(エー・ピー・アイ)サービス分類

API

APIはAmerican Petroleum Institute(アメリカ石油協会) の略称でエンジンオイルの色々なエンジンを使った試験成績で規定し分類しています。API分類はアメリカ、日本、ヨーロッパ等で広く世界中で使用されています。自動車メーカーは推奨するオイルの品質をAPI分類でAPI SMのように示しています。

オイルの品質規格の誕生と時代背景 

●ガソリンエンジンオイルのAPI分類

SFからSMまでのサービス分類があります。SMが最も高性能の オイルです。なお、現在APIが認証しているグレードはSMしかありません。
グラフ

●ディーゼルエンジンオイルのAPI分類

CAからCH-4までの分類があります。なお、現在APIでは CE以下のグレード認証はしていません。
グラフ
※2サイクルエンジン用
※※アメリカ製大型ディーゼルエンジンを対象にしたオイルで日本のディーゼルエンジンに適合しないので日本では市販されていません 。又日本製大型ディーゼルエンジン用として「JASO DH−1」規格オイルがあります。


■ILSAC(イルザック)

マーク

ILSACはInternational Lubricant Standardization and Approval Committee(国際潤滑油標準化認証委員会)の略称で、日米の自動車工業会で組織されており、エンジンオイル規格を設定しています。
取得には初期性能や耐久性能等が要求され、性能にあわせてGF-1〜4の規格が与えられます。現在はGF-4が最高基準となり、高い省燃費性能が求められます。

■ACEA(アセア)

ACEAはAssociation des Constructeurs Europeens d"Automobiles (欧州自動車工業会)の略称でヨーロッパのエンジン油規格。ACEA A3およびACEA B3はそれぞれエンジン油規格およびデーゼル油規格のうち最高グレードです。ACEA規格はAPI規格と比べて、オイル蒸発性およびオイルシール適合性においてより厳しい規定が設けられている他、最新の欧州製エンジンでの試験が取り入れられています。

グラフ

■ドーナツマーク

マーク

APIの認証を受けたオイルを証明するマークです。

◆◆◆◆◆◆◆ 粘 度 ◆◆◆◆◆◆◆

自動車に適したオイルの粘度は車種、気温、使用条件(走り方)などによって変わります。車メーカーは取扱説明書に外気温による使用粘度を表示していますから参考にするのも一つの方法です。日本車で一番多いのが10W-30および5W-30、米国車は日本と同じですがヨーロッパ車は10W-40、15W-40が多く指示されています。低粘度(5W、10Wなど)ほど始動性が良く、高粘度(30、40、50など)なほど高速性能にすぐれています。最近では、トヨタ自動車が5W-20オイルを工場出荷時に使用する車もあり特にトヨタ車ではその比率が増えています。オートバックスではこの粘度オイルをすでに用意しています。

マーク

★次の表に基づき、外気温に適した粘度のものをご使用ください。

図

★色々な粘度のオイルがありますが、どのように使い分けたらよいのか


オイルの粘度はエンジン性能に影響があります。
一般に下の図のようにすぐれた性能を持ちます。
※10W-30は低温では10Wの性能、高温では30の性能を持ちます。

低粘度(5W、10Wなど)

←---→

高粘度(30、40、50など)

●始動性、ウォームアップが早い
●燃費がよい
●ファミリードライブ
●寒冷地向け

※0Wグレードのオイルは使用しない方がよいエンジンがあるので注意して下さい。

●高速性能がよい
●耐摩耗性がよい
●モータースポーツに適する
●酷暑向け

※SAE 60のような、あまり高粘度オイルはエンジン始動性や燃費が悪くなるので注意して下さい。(特殊なエンジンまたは条件に限って使用して下さい。)


◆◆◆◆◆◆◆ ベースオイル ◆◆◆◆◆◆◆

オイルは、ベースオイル(基油)に添加剤をバランス良く加えて作られます。

イラスト

オイルの品質は、ベースオイルの種類と添加剤の種類や量によって左右されます。 ベースオイルには大きく分けて次のようなものが使用されます。

鉱物油

原油から不純物を物理的に取り除いて精製したオイルで最も多く使われるものです。

化学合成油

潤滑上最適のオイル分子を化学的に合成したもの。ベースオイルそのものが優れた潤滑性能を持ち、最も高性能のオイルの基油として使用されます。

水素化分解油

鉱物油を精製する際、水素を加えて不純物を分解し取り除いたベースオイル。 化学合成油に近い性質を持つのでセミシンセティック(部分合成油)とも呼ばれます。

部分合成油

鉱物油の性能を向上させるために化学合成油を混合したもので、パートシンセティックまたはシンセティックテクノロジーと呼びます。


■合成油は何が違うの?

イラスト

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