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VOL.4
化学変化を利用して電気をたくわえる貯金箱


始動に必要な電気をたくわえたり、クルマについている、いろいろな便利装備を働かせる縁の下の力持ち役、バッテリー。
協力◎松下電池工業(株) 新神戸電機(株)


電解液中の希硫酸成分と、陽極板と陰極板の間の化学変化を利用するという原理
 キーをひねればいつでもエンジンがかかり、私たちの足として活躍してくれる現代のクルマたち。また、カーオーディオやナビゲーションシステムといった各種の便利装備も、そのほとんどが電気を使って作動する。今回は、クルマにとってなくてはならないエネルギーであるバッテリーの構造と作動について解説しよう。

バッテリーの構造 ■バッテリーの構造

充電時は極板の成分が電気分解され、放電時は電解液が分解される。最近多いメンテナンスフリータイプは電解液中の水分の蒸発を抑えたタイプのことをいう

 現在のクルマに採用されているバッテリーは、内部が6つの部屋に分かれていて、そのひとつひとつが独立して電気を充電・放電する機能を持っている。ひとつのセル(部屋)は約2V程度の出力を持っているので、6個のセルを直列につなぐとクルマの電装品が使用する電圧である約12Vの出力が得られるというわけだ。

 セルの内部は濃度35〜38%の希硫酸を成分とした電解液が入っていて、この中に二酸化鉛でできたプラス(+)側の極板と、海綿状鉛でできたマイナス(−)側の極板が入っている。充電と放電はこの3つの化学作用によって起こる仕組みになっている。バッテリーの状態を知るのによく比重計を使うが、これは放電していくと電解液が分解されて薄くなり、水に近づいていくので、比重が軽くなる(比重1に近づく)性質を利用しているのだ。
また、バッテリーに入っている電解液の量には限りがあるので、充電しなければいつかは上がってしまうというのも解ってもらえると思う。

 バッテリーは長期間使用すると、(+)と(−)の極板が繰り返される化学変化によって劣化してくる。ひどい場合には板状のものが原形をとどめないほどにボロボロになってしまうこともあるくらいで、使用状況などにもよるが、一般的には2年〜3年程度が寿命といわれている。交換時期の目安として欲しい。

 バッテリーの取扱での注意点は電解液の希硫酸で、衣服などにつけば穴があいてしまうし、ボディにつけば腐食するということがあげられる。
また、充電中には化学変化で水素ガスが発生するので、タバコなどの火気を近づけると爆発することがあるので注意しよう。
また、電解液を補充する際には水道水ではなく、蒸留水を使用するようにしないと不純物によってバッテリーの能力が落ちることもあるのでやはり少々お金はかかるが蒸留水の使用を薦めたい。


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