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VOL.7
歯車の組み合わせで駆動力を選択する手動変速装置<マニュアルトランスミッション>


発進時の低速域から高速域まで、駆動力と速度をドライバーの要求通りに変化させタイヤに伝える
写真協力◎日産自動車(株)


エアバッグ 2本のシャフト間でギヤセットを組み合わせておき、レバーで選択して駆動力を変換する構造

■MTの構造
 エンジンからの駆動力は左→右へと伝えられる。中央部に数組あるのが変速用ギヤで、イラスト中で着色されているのが実際にギヤを選択する機構(シンクロ機構)

 
 クルマにはなぜトランスミッションが必要なのだろうか。
 マニュアルトランスミッションのクルマをトップギアで発進させようとすると多くの場合、エンストする。これは駆動力が足りないからである。つまりクルマのエンジンは発進(時速0キロ)から高速までの速度域をひとつのギアの力だけではカバーできない。そこで発進用に駆動力を重視したローギヤ、巡航用に速度を重視したトップギヤが必要になり、その間をなめらかにつなぐため数段のギヤが用意されている。また、変速段数を増やすとよりつながりが滑らかになる。
 MTの構造は断面図のようになっている。これはフェアレディZ用の(MT)なのでFR車(後輪駆動)のものだ。FF用(前輪駆動)の多くは上下に2本あるシャフトを進行方向に対して横置きに配置して出口をクラッチ部(写真左側)の方へUターンさせている。
 エンジンからの駆動力は図の左側から入って、ひとつ目のギヤで下側のカウンターシャフトへと移動する。図では色のついている部分が実際の変速機構部で、最上部に見えるシフトフォークシャフトの前後の動きが上下に組み合ってギヤセットを選択する。この上下に一対づつ並んでいるギヤの歯数の比がカタログのスペックに記載されている「変速比」だ。
 また、変速機など全体をカバーしているものをギア・ケース(ギア・ボックス)という、このギア・ボックスの内部に入っているのが、ミッションオイルと呼ばれるもので、マニュアルトランスミッションの場合は下側のギアの回転によって、全体にいきわたるようになっており、クルマを滑らかに動くようにすると同時に、酸化防止や騒音防止などに役立てられている。


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