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| VOL.11 |
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オーディオやカーナビゲーション、パワーウィンドゥなどクルマの快適装備のほとんどは電力で動いている。今月はその電力の源であるオルタネーターを説明しよう。 |
| エンジンからの動力をベルトを介してもらうことで走行中に電力を起こす発電機の一種 |
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化学変化を利用して電気をたくわえるバッテリー(蓄電池)に電気を送り込むのがオルタネーターだ。その役割はひとことで言ってしまえばクルマの中の発電所なのだが、そのメカニズムには数々の工夫が込められている。今月はクルマの充電系統の要、オルタネーターの構造と機能を解説しよう。
自動車用の発電機を「ダイナモ」と呼ぶ人もいる。この呼び名は現在のクルマの発電機=オルタネーターが登場する以前に使われていた直流発電機の呼び名のこと。現在のオルタネーターは正確には交流発電機を基本としてるので「ダイナモ」と呼ぶことは少なくなってきている。
では、そのオルタネーターの構造はどうなっているのだろう。 エンジンルームを覗くとクランクプーリから数本のベルトが出ている。その先にある部品の中で白っぽい色をした(アルミでできている)ケースで、ちょっと扁平なソフトボールぐらいの大きさの物がオルタネータだ。配線も細い線が何本かまとまった太目の線がケースから1、2本出ているのですぐわかる。その構造は右下の図の様になっている。
ケースの外側についているプーリーというのはエンジンからの力を伝えるベルトが掛かる部分。今のクルマに使われているのは図にあるような細い溝が数本あるVリブドタイプと呼ばれる形式が主流になっている。その理由は単純なVの字型の物にくらべてベルトとの接触面積が広いためスリップロスが少なく、さらにプーリを小径化して高速で回せる(発電能力を高める)ことにも一役買っているのだ。ただ、この形式は、強く張ってもベルトがVの字の谷間に落ち込んでオーバーテンションを逃がすことのできたVベルトと違い、張りすぎると軸受けのベアリングにすぐにダメージを与えてまうので、自分で張りを調整するときなどは注意が必要だ。また、昔の人はベルト切れの時には女性が使うナイロンストッキングを張れば大丈夫という人もいるが、現在のこのタイプにはストッキングなどでは代用できないものがほとんど。やはりベルト切れを起こさないためにも運行前点検でベルトをチェックすることはとても大事なことなのだ。 アルミのケース内部に収められているのが実際に電気を起こすメカニズムで、大まかに言うとステータとロータという2つのパーツが発電作用を果たしているところになる。その後ろ側(プーリの反対側)についているのが実際にクルマで使いやすいように約12Vの直流に整流したり、ロータに電気を供給するメカニズムが収められているところだ。 発電するメカニズムの基本は、磁力の中で電線を動かすと起きる起電力を取り出すこと
オルタネーターが利用している基本原理は誰しも一度は習ったことのある(もしくは聞いたことのある)フレミング右手の法則。磁石から出ている磁力線の中で、電線を動かすと電線に電流が流れるという性質を利用しているのだ。実際のオルタネーターでは磁力を起こすのにも電気を使った電磁力を利用している。その部分がプーリにつながって回転するロータで、その磁力線(ロータコイル)をエンジンの力で回転させ、ケースの外周にそって配置したステータに巻いたステータコイルに電気(電流)を起こして、それを取り出している。 |
これがオルタネーターの単体。前後のハウジングには冷却空気取り入れ用のスリットが開いている。そこから内部のステータコイルの銅線も見える。外周部の穴にボルトを通してエンジンに取り付けられる構造。
これがオルタネーター内部構造図。それほど複雑な造りではないのがわかる。取り付け、取り外しさえやれれば、一般ユーザーでもオーバーホールすることも不可能ではない。
実際のエンジンルーム内におけるオルタネーター。これは縦置きエンジンの後輪駆動車の場合。上側のステーの部分にベルトのテンション調整部がついているのが見える。