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| VOL.16 |
| 雨や雪など、路面が滑りやすい天候のときにスリップして、ヒヤッとした経験はないだろうか。今月はそんなときに働いてくれる電子制御の車両安定装置を解説しよう 協力◎トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業 |
| ABSやTCSの機能を発展、統合した技術で、ドライバーの操作を尊重しつつ安定性をも確保する |
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クルマの運動性能の基本といわれる「走る」「曲がる」「止まる」という 性能は、すべてタイヤの持つグリップ力がその3要素の限界を決めるといわれている。ところが、そのタイヤの能力はクルマの走行状態や路面の状況でもまた、常に変化している。特に、コーナーを走っているときは4輪それぞれのタイヤにかかる荷重が違い、それぞれのタイヤが発揮するグリップ力にも差が出てくるし、それぞれが接地している路面の状況も違う。もし、フロントタイヤが限界を超えればクルマは外に膨らんでしまうし、リヤタイヤが限界を超えればクルマはコーナー内側へ向かって回り込む方向に滑ってしまう。(VSCの図参照)最近、自動車メーカー各社から発表、発売されている車両挙動安定装置(各社でその呼び名は異なる)は、制動力(・ABS)や駆動力(・TCS・トラクションコントロールシステム)などの前後方向に加えて、クルマの横方向の動きをコンピューターを使って電子制御するシステムのこと。タイヤやシャシーの能力を最大限に引き出してクルマの安定性を高める機能を持 っているのだ。
では実際にその効果を実感できそうな例をあげてみよう。雨の日に、コーナーを曲がっている途中で後輪駆動車でアクセルを踏みすぎると、リヤのタイヤが横に滑ってクルマが巻き込む。こんなときは、エンジンの出力をコンピューターがおさえて横滑りを抑え込むようにする。コーナーにはいるときに充分な減速をせず、フロントタイヤがハンドル操作についてこれずに滑り、クルマがそのまま直進してしまうような状況のときは、旋回外側や内側(場所はメーカーによって異なる)の前後輪に独立してブレーキをかけつつエンジンの出力も絞って、出来る限りスピードを殺しつつ向きも変えるような制御を行う。高速道路での落下物など、危険回避をしようと急ハンドルを切ったりしたときなどは最も効果があらわれる状況で、ドライバーの素早い操作にクルマの動きを一致させ、スピンしてコントロール不能に陥るのを回避したりもしてくれるのだ。
では、具体的にその中味を覗いてみよう。メーカーごとに細かい違いはあるものの、基本的な制御方法はほぼ同一。クルマの挙動を感知するセンサー類をホイール内やシャシー上に配置して、ドライバーのハンドルやアクセル操作に対してクルマの動きがずれはじめたりすると、コンピューターがエンジンの出力を落としたり、4輪それぞれのブレーキ力をクルマの状態に応じて独立して与え、本来ドライバーが意図した方向へとクルマを走らせていくというもの。 |
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