目次

使えなくなるとビックリするのがパワステ。
  整備は難しいが点検だけはしておくとよい
エンジンルームでリザーバータンクの液量を確認するのが基本だ
 ひと昔前のパワステのないクルマを知っている人ならば、いかに現在のクルマが据え切りでスムーズにハンドルが切れるかを知っているはず。以前は、据え切りが非常に重たいため、車庫入れなどでは必ずクルマを微速ででも動かしながらハンドルを切ったもの。 

 しかし、本来はそれだけ大きな力が必要なものをアシストしているわけなので、パワーステアリングシステムにかかる負担も大きなものだ。また、据え切りを繰り返せば、それだけ前輪の摩耗も早くなる。クルマを大切に長く使いたいのなら、据え切りは避け、少しでもクルマを動かしながらハンドルを切るようにすべきだ。 

 さて、パワーステアリングシステムは、異常が発生してアシスト不能となっても、最低限でも人間の力だけでハンドルを操舵できる構造にすることが義務付けられている。
しかし、パワーステアリングシステムほど、異常が発生した際に驚くものはない。たとえば低速で路地を曲がりかけた瞬間にアシスト不能になったりすると、ハンドルを充分に切ることができず、角に衝突といった事故を起こすこともある。


 というわけで、最低限の点検だけは日常的に行なっておきたい。法定日常点検には含まれていないが、オートバックスのオープンボンネットサービスでは点検を実施している。
 

 点検はエンジンルームのパワーステアリングフルード(PSF)のリザーバータンクで行なう。液量の確認が基本で、さらにPSFに空気が混入していないかを確認する。

 しばらく走行してからであれば問題ないが、始動前の場合は事前にPSFをなじませる必要がある。いったんエンジンを始動し、ハンドルを最大に切った状態を1秒程度保持する。その際に、エンジンルームや足回りから異音がしないかも確認するとよい。これを左右で2〜3回繰り返してからエンジンを切って、点検を行なう。

 目盛りはHOTとCOLDの2種類があるが、走行直後やPSFをなじませてからの点検ならHOTの目盛りを使用する。

 液が不足していたり、白濁などで空気が混入していることを発見した場合は、プロに任せたほうが無難。間違っても液を補充してはいけない、不足しているということは、どこかから漏れているということだ。大トラブルに発展する可能性が高い。





 
 乳白色で半透明のタンクの場合、外側から液面の高さで液量を点検する。HOTとCOLDの2本の
目盛りの間に液面があればOKだ
 キャップを開けてみて液が白濁していたり気泡が混ざっていないかを確認する。白濁や気泡は空気が混入している証拠。プロにエア抜きを依頼する
 金属性のタンクで液面が外側から見えない場合はキャップにレベルゲージが備えられている。キャップを開けたら液の状態を確認しておく
 キャップを開けてレベルゲージに付着した液を拭く。きれいな布やティッシュペーパーを使用すればよい。糸クズなどを付けないように注意
 キャップを確実に元の位置に戻してから、再びキャップを開ける。その際、ゲージに付着した液が流れてしまわないように注意すること。
 ゲージにもHOTとCOLDの2種類の目盛りが用意されていることがほとんど。2本の目盛りの間まで液が付着していれば、液量はOKだ

前のページに戻る このページのトップへ