目次

ATFは法定日常点検にも含まれていないが、
  AT車ならば必ず定期的に点検しておきたい
オートバックスのオープンボンネットサービスで点検が受けられる

 クルマに使用されているオイルやフルードは、冷却液以外では潤滑に使われているものと、液圧による力の伝達に使われているものに大別できる。エンジンオイルやマニュアルトランスミッションのギアオイルは潤滑のためのもの。ブレーキフルードは力の伝達に使われている。しかし、オートマチックトランスミッション(AT)のATフルード(ATF)は、潤滑と力の伝達の両方に使われている。

 内部のギアの潤滑を行なっていることはもちろん、液圧回路で内部のクラッチやブレーキバンドを作動させるための力の伝達を行なっている。トルクコンバーター内でも、液圧とは異なるが、力の伝達を行なっていることになる。液の圧力の状態によって車速を感知し、自動変速の制御も行なっている。とにかく多機能で負担の大きなフルードだ。それだけに点検が重要。

 だが、ATFの点検は、非常に簡単なもの。エンジンオイル同様にレベルゲージを使用して簡単に点検することができる。
定期的に点検を実施しているまじめなドライバーも多いが、実は正しい方法で点検していない人も多い。せっかく点検するのなら正しく点検したいものだ。

 

 確かにATFの液量点検のうち、エンジンルーム内での作業は、エンジンオイル量の測定と同じ。レベルゲージを抜き出し、液を拭き取って、元に戻し、再び抜き出して先端のどこまで液が付着したかを見ればよい。

 だが、ATFの場合はエンジン始動状態で点検するのが一般的な方法(エンジン停止後60〜90秒以内に測定する車種も一部にある)。エンジン停止状態で点検するエンジンオイルとはここが大きく違う。また、しばらく走行してからアイドリング状態でATFの液量点検を行なうのなら問題はないが、その日初めてエンジンをかけただけの状態で点検を行なうというのも正しい方法とはいえない。ある程度循環させてATFをならしてから点検すべきだ。エンジンをかけ、ATのシフトレバーを各ポジションでそれぞれ1秒ほど保持してやれば、ATFをならすことができる。そのうえで、PポジションまたはNポジションに戻して点検する。

 なお、ATFの液圧経路には非常に細い部分もある。レベルゲージの先端に付着した液を拭き取る際には、糸クズなどを付けないように注意すべきだ。ティッシュペーパーやペーパータオルを使用するとよい。

 
  液量の点検前にはATFをならす必要がある。エンジンを始動し、全ポジションに1秒程度ずつ入れていく
   ATFのレベルゲージの位置はさまざま。エンジンオイルのものと間違えないように注意すること
 エンジンオイルのゲージより低い位置から出ていることが多く。ゲージも長い。まずは抜き出す
  レベルゲージの先端に付着しているATFを拭き取る。糸クズなどを付けないように注意して作業すること
  再びレベルゲージを元の位置に戻す。先端部分が周囲のパーツに触れると汚れが付着しATFに混入するので注意
 所定の位置までレベルゲージを戻したら、再び抜き出す。先端の液を流さないようにゆっくり抜く
 走行後やATFを充分にならしてからの点検なHOTの目盛りを使用。2本の目盛りの間ならOK
 始動直後に点検する場合はCOLDの目盛りを使用。ただし始動直後の点検結果はあくまでも目安だと考えるべきだ

前のページに戻る このページのトップへ