オーディオテーラー オーディオテーラー

とことん極める

『オーディオテーラー』が提案する、オーナー主体の音のオーダーメイド

昨年(2025年)12月、オートバックスグループ初のカーオーディオに特化した「オートバックス オーディオテーラー 千葉・蘇我インター(以下、オーディオテーラー)」がオープン。
オープン以降、車で音楽を聴く楽しさを発信する新業態店舗として、カーオーディオを楽しむ方の集まる場所になってきております。
オープン以降多くのお客様の来店や問い合わせを受け、現在も週末は賑わいが続いています。

▲蘇我ICを降り、国道14号線を茂原方面へ。店舗は道路の左側に位置する。

▲蘇我ICを降り、国道14号線を茂原方面へ。店舗は道路の左側に位置する。通常のオートバックス店舗とは異なる、落ち着いた雰囲気の建物だ


オートバックスの各店舗でもカーオーディオを扱っているのに、なぜカーオーディオに特化した店舗をオープンしたのか? オーディオテーラーを企画した経緯や思い入れを、仕掛け人の森さんに取材。あわせてオーディオテーラーならではの特徴やこだわりを、インストーラーの石井さんにうかがいました。

▲「オートバックス オーディオテーラー 千葉・蘇我インター」

▲「オートバックス オーディオテーラー 千葉・蘇我インター」仕掛け人の森さん(左)と、インストーラーの石井さん(右)

レジェンドの手がけたマスタングの音に惚れ込み、オーディオテーラーの設立を決意!

2022年4月に入社し、2025年12月にオーディオテーラーの店舗オープンを果たした森さん。事業を立ち上げたきっかけは、入社直後の研修で“とある車”と出会ったことからはじまったそう。

――オーディオテーラーは、森さんが社内公募に提出した提案書からスタートしたとうかがっています。カーオーディオに特化した店舗を作りたいと思った経緯を教えてください。

森:入社後、新入社員研修の中で、PITサービス研修の一コマとして、カーオーディオの講習とデモカーの音を聴く機会がありました。
これは希望者だけが受ける特別な研修ではなく、
新入社員全員が受ける研修の一つでした。

そこで、当時のカーオーディオ講師の小林さんの手がけたマスタングに乗せてもらったのですが、そのカーオーディオのクリアな音質はとても衝撃的で、それまで抱いていた(カーオーディオの)イメージが一瞬で覆えりました!

▲マスタングは現在、デモカーとしてオーディオテーラーに展示され、希望すれば車内でカーオーディオを試聴できる


――小林さんとは、オートバックスのカーオーディオレジェンド、小林信二(こばやししんじ)さんですか?

森:はい、そうです。
実は私自身、最初からオーディオ好きだったわけではありません(笑)
研修でデモカーの音を初めて聴いたとき、
「同じ車内で、ここまで世界が変わるのか!」と衝撃を受けました。
でも、この体験を知らない方が本当に多い。
「興味はあるけど踏み出せない」「そもそも良い音にできると知らない」
そういった方に届けたいと思い、この事業を社内で行っている「チャレンジ2050」新規事業開発プロジェクトに提案しました。


――提案が実際に動き出すまで、どのような流れだったのでしょうか?

森:はい! 2024年9月から社長へのプレゼンに向けて事業計画を練り始め、2025年の3月に無事プレゼンを実施。そこでゴーサインをいただき、いよいよ実働をスタート。準備を一気に進め、12月にオープンすることができました!


――「オーディオテーラー」という店名には、どのような意味が込められているのでしょう?

森:まず、「テーラー(tailor)」という言葉は衣類の「仕立て」を意味し、そこから「仕立て職人」や「裁縫師」といった職業、仕立てを専門とする店も指しています。オーディオテーラーは、お客様の好みや車種にあわせてカーオーディオをオーダーメイドし、車内音響を調整する“音の仕立てをする店”をあらわしています。

――なるほど、音を“仕立てる”からなんですね。店舗の外観はとてもシックですが、デザインは森さんが提案されたのですか?

森:そうです。内装も含めて、カフェやバーをイメージしました。カウンター周りは特にこだわっており、お客様がバーのカウンターのようにくつろぎながら、スタッフとカーオーディオについて語らってもらえるよう設計したつもりです。とはいえ、お出しできるドリンクはアルコールでなくコーヒーですが…(笑)。

▲カウンターは一枚板で作られた特注品!チェアも含め、高級バーレベルのクオリティを有している


――オートバックスでも、カーオーディオコーナーは充実している印象があります。オーディオテーラーのコンセプトや、通常のオートバックスとの違いを教えてください。

森:通常のオートバックス店舗でも、オーディオテーラーと同じ製品を購入することができます。一番の違いは、気になるカーオーディオを直接確認でき、スピーカーの音の違いも試聴ボードに加えて、豊富なデモカーで体感できること。「体験・体感」はオーディオテーラーのコンセプトでもあります。
試聴コーナーでは純正品も含めて、代表的なスピーカーを聞き比べることができ、また実際に音響環境を整えたデモカーの運転席で、標準状態との聞き比べも行えます。

▲試聴用に用意されたスピーカー。豊富な品揃えはオーディオテーラーならでは

▲試聴用に用意されたスピーカー。豊富な品揃えはオーディオテーラーならでは

▲メインユニットだけでなく、車内音響に関わる多くの製品を手にとって確認することができる


――試聴コーナーは試聴できるスピーカーも多く、視覚的にも楽しげです。デモカーは店頭にとまっている、マスタングとフェアレディZのことですよね。(カーオーディオを)試聴してもいいですか?

森:もちろんです。

▲フェアレディZの「東京オートサロン」やオートバックスイベントでの展示がきっかけで、店舗に訪れてくれ

▲フェアレディZの「東京オートサロン」やオートバックスイベントでの展示がきっかけで、店舗に訪れてくれたお客さんも多いそう


森:まずマスタングですが、スピーカーは純正のままで、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)アンプだけを搭載しています。

▲インストーラーの石井さんいわく、骨格のしっかりしているマスタング

▲インストーラーの石井さんいわく、骨格のしっかりしているマスタングは不要な共振や振動が少なく、オーディオの音の変化がわかりやすい視聴に向いている車だそう


エンジンを始動し、まずは標準状態のサウンドを試聴。そしてDSPアンプで調整されたサウンドに切り替えるや、音が明確に変化!

――標準状態でも十分な音質だと思いましたが、これはすごい違いですね。音がクリアになったというか、(標準状態は)ざらついたノイズが出ているのだど、あらためて気付かされました。特にボーカルは臨場感も強く、すぐ近くで歌ってくれているように感じられます。

森:各スピーカーから運転席までの距離は、一律ではありません。今は運転席で一番、臨場感を感じられるよう、各スピーカーの音量やサウンドのタイミングを(DSPアンプで)調整しています。次はフェアレディZに行きましょう。

▲フェアレディZ(RZ34)のデモカーは現在、販売もされている。気になる人はオーディオテーラーに連絡を


森:このフェアレディZはメインユニットを純正のまま、スピーカーユニットを交換。くわえてツィーターとサブウーファーを増設し、DSPアンプで制御を行っています。また、足回りなどにも手を入れて走行性能を向上させており、「音も良く、乗って楽しいクルマ」に仕上がっています。

――たしかに、マスタングと比べて音質自体がいいというか、音量が小さくても低音から高音まで、きめ細かに再生されていますね。

森:それはツィーターの力が大きいですね。耳に直接、サウンドを響かせることができるので。

▲サブウーファーとDSPアンプはキャビンの後方(シートの後ろ)に配置

▲サブウーファーとDSPアンプはキャビンの後方(シートの後ろ)に配置

▲ツィーターはダッシュボード上に配置せず、オリジナルのAピラートリムにツィーターを埋め込んで交換した

▲ツィーターはダッシュボード上に配置せず、オリジナルのAピラートリムにツィーターを埋め込んで交換した。オリジナルAピラートリムは車種を問わず製作が可能


――DSPアンプで車内音響を調整することで、音がどう変わるのか、今ひとつピンときていなかったのですが、車内で体感することでよく分かりました。

森:そうですよね。実際に見聞きすることで、分かることってたくさんあります。それを感じ、知ってもらうのが当店の狙いです。
お客様より「オーディオテーラーはオートバックスの看板を掲げているので、試聴だけで訪れても大丈夫という安心感がある」という感想をいただいております。この「訪れやすい」というのはオートバックスであることの強みですね。

▲聴いて、感じることができるので、デモカーでの試聴をおすすめする森さん

▲聴いて、感じることができるので、デモカーでの試聴をおすすめする森さん


森:初心者の方から、すでにカーオーディオを楽しんでいる方まで、クルマで音楽を聴く楽しさや、音楽とともに出かけるドライブの楽しさを発信していきます。
普段からイヤホンやヘッドホンの音にこだわっている方、音楽が好きな方は、ぜひ一度遊びに来てください。クルマの音も、そんな感覚で気軽にアップグレードできます。

まずは車両にあわせた調整を。その後のステップアップは話し合って決めるのが石井流

次に、インストーラーの石井さんにお話をうかがいます。

▲接客が好きという石井さん。気さくな性格で、誰もが相談をしやすい人柄だ


――最初に、「インストーラー」とはどういう意味を持った肩書きなのでしょう?

石井:お客様とヒアリングを重ね、車内音響のセットアップや調整を行う役割を意味しています。言葉としては「チューナー(調律師)」の方が近いのですが、クルマ業界では異なるイメージが強いので(笑)

――たしかに。それでは石井さんの経歴を、簡単に教えてください。

石井:現在は「チェングロウス」というオートバックスセブンの子会社に所属しており、本来の業務は整備士教育の講師です。出向という形でオーディオテーラーのインストーラーを務めています。それ以前は一級自動車整備士として、自動車メーカーで車両の研究開発に携わっていました。

――それはすごいキャリアですね! なぜ、オーディオテーラーでインストーラーに?

石井:元々、カーオーディオには興味があり、チェングロウスでは講師の傍ら、小林さんのもとで8年ほど(カーオーディオについて)学んでいました。スキルアップのために新たな身の振り方を考えていたところ、森さんから「オーディオテーラーで働いて欲しい」と打診を受けたので、引き受けたという経緯があります。

――石井さんがインストーラーとして一番、重点に置いていることはなんでしょうか。

石井:もちろん、お客様に喜んでいただくことです。そのためには、まずはお客様としっかり話し合って最良の方法を選び、変化した音に納得していただく。ここが一番です。

▲お客さんとインストーラーが一緒になって、求める音や今後のステップアップを考える関係が理想だそう

▲お客さんとインストーラーが一緒になって、求める音や今後のステップアップを考える関係が理想だそう


――カーオーディオ本体を替えなくても音が変わるんですか?

石井:お客様のクルマに備わっているカーオーディオやナビ次第で変わります。具体的にいうと、カーオーディオやナビにDSPアンプと同等、あるいは近い機能が備わっている場合ですね。スピーカーを替えなくても、車内の環境にあわせて適切に調整すれば、音はかなり良くなります。

石井:多くのお客様は「音を良くしたいから、スピーカーを交換して欲しい」と来店されます。ただ、スピーカーを交換しても、それだけでは「いい音」にはならないんです。いいスピーカーは表現の幅が広がりますが、入力が純正と同じなら、基本的には(純正と)同じ音を出します。まして耳から遠い足下に(スピーカーを)取り付けるわけですから、変化があっても聞き取りづらい。

こうなるとお客様は「スピーカーを替えたけど、音は変わっていないじゃないか!」って思ってしまう。これだけは避けなければなりません。

――なるほど。変わらないと思ったら、もうそこで終わりにしてしまいますものね。

石井:なので私のすべきことは、まず車内の状態や設備を確認し、きちんと「スピーカーの交換だけでは音は変わらない」ことを説明。納得をしていただいた上で最適なステップアップの手順を提案し、お客様の希望や好み、予算に沿ったプランを立てることになります。

▲ツィーターが未装備の場合は、DSPアンプと同時に勧めることも。それくらい重要なのだそう


――「最適なステップアップの手順」というのを、もう少し具体的に説明していただけますか?

石井:最適なステップアップの手順は、お客様の「今後、どこまで音を求めるか」、によって変わります。お客様のクルマにDSPアンプ相当の機能がなければ、最初にDSPアンプを勧めるのですが、後々、より「いい音」や「スピーカー数の追加」を求めるなら、あらかじめ拡張性があって出力に余裕のあるDSPアンプを提案しなければなりません。


――それは悩ましいですね。

石井:そうですね、すぐに「どこまでステップアップするか」を考えるのは難しいと思います。それでも後々、お客様が損や後悔をしないよう説明することも、私の役目だと考えます。

お客様が私どもを信用してくれ、クルマを乗り換えたらDSPアンプやスピーカーを載せ替えに訪れてくれる。それくらい長くお付き合いができると、嬉しいですね。

カスタムしたカーオーディオがしっくりこない人も、気兼ねなくご相談を

充実した設備、そして確かな知識と技術を持ったインストーラーが実作業を行ってくれるオーディオテーラー。取り付けや修理に際し、コネクターひとつでも新たに必要になったときは、お客さんに確認を取ってから使用するといった、オートバックスが培ってきた安心感をあわせもっています。

▲店内にいながら、ピットで行われる愛車への作業を見学することもできる

▲店内にいながら、ピットで行われる愛車への作業を見学することもできる


「これからカーオーディオを覚えたい」という人はもちろん、「カスタムしたカーオーディオがしっくりこない」とお悩みの人も、ぜひオーディオテーラーにご来店ください。経験豊富なインストーラーがご相談にのります!

取材/文:糸井賢一
写真/Ban Yutaka
編集/ヒャクマンボルト

関連キーワード

この記事をシェア

ページトップへ
ページトップへ