とことん極める
購入から26年が経ち、くすんだ印象が拭えない、筆者の愛車の日産「シルビア(S15)」。
“洗車の聖地”として知られるオートバックス春日部の店長を務め、自他ともに認める洗車マニアの関根慎吾(せきねしんご)店長に助けを求めたところ、くすみを除去して輝きを復活させるためのコツを教えてもらえることに。
第1回の「基礎編」に続き、今回は「実践編」として、関根店長の指導のもと、実際に愛車にケアを施した様子をお伝えします。
▲仕上げる前の筆者の愛車、1999年式日産「S15シルビア」(筆者撮影)
▲「オートバックス春日部」店長の関根慎吾さん。最近は純水による洗車にハマり、いろいろと試しているそう
――まずはどこから綺麗にしていけばいいでしょうか?
すき間や細部に溜まった汚れの除去から始めましょう。おすすめの方法は、プロスタッフの「モンスターステインリーパー」を水で薄め、ブラシを使って磨くこと。ブラシは、ながら洗車の「ブラシ7」が便利ですね。サイズの異なる7本のブラシがセットになっているので、綺麗にしたい箇所に合わせて使い分けることができます。
▲S15シルビアのお手入れにあたり、関根店長がセレクトした洗車用品
<今回の仕上げ術で使った製品>
■AQ.「ロールマイクロファイバークロス」
■プロスタッフ「モンスターステインリーパー」
■シュアラスター「ゼロリバイブ」
■ブードゥーライド「SHOQ」
■AQ.「プレミアム未塗装樹脂ガラスコーティング超耐久」
■ながら洗車「ブラシ7」
――「モンスターステインリーパー」の使用方法には、特に薄めて使うとは書いていませんね。薄める水との割合はどれくらいですか?
▲この方法を試すときは、紙コップも用意しておこう。すぐに洗い流せるなら、原液のままでもかまわないそう
5対5くらいが使いやすいと思います。「モンスターステインリーパー」は酸性なので、使用後の水洗いが推奨されています。薄めてあるとはいえ、ケア後は洗い流しておいたほうがいいでしょうね。
ブラシでよく磨くことを想像していたのですが、実際にやってみると溶剤を軽く流し込んだだけで溜まっていた汚れが浮かび上がり、流れ落ちていきました。
▲“くすみ”の原因になっていた汚れが、水滴となって落ちていくことに感激!
――おおっ、すごいっ! 長年、溜まっていた汚れが、いとも簡単に落ちていきますね。
この調子でボディとバンパーの合わせ目や窓枠、ドアの開口部周りなど、細部に溜まった汚れを落としちゃいましょう。
▲ボディとバンパーの合わせ目もよく見ると汚れがたくさん…
▲窓枠まわりはマスキングテープをしてから施工。ここでも汚れがどんどん浮かび上がってくる
今回は取材のため、ケアの時間は最低限しか取れなかったのですが、それでも驚くほど細部の汚れを落とすことができました。下のエンブレムの画像を見てください!
▲その差は一目瞭然。“くすみ”が取れただけでなくメッキ部分の輝きまで復活!
――こういった場所の汚れは気になっていましたが、なかなか落とせなくてあきらめていたんですよ。それが、こんなに簡単に落とせるなんて……!
最近の洗車用品は、本当に性能がいいんですよ。時間のあるときに、もっと丁寧に綺麗にしてください。次はヘッドライトカバーのくもりを取りましょう」
――えっ? そんなにくもっているようには見えませんが……。前の車検のときに磨いてもらいましたし。
たしかに目立つほどくもってはいませんが、くすんだ感じが出る程度には黄ばみが付着しています。シュアラスターの「ゼロリバイブ」を使って磨いてみてください。周辺の塗装を痛めないよう、マスキングを忘れずに。
▲マスキングテープを貼って準備完了。磨き始めは力が必要だったものの、しばらくすると抵抗がなくなり、力を入れなくともスルスルと磨けるように。
▲磨き終えたウェスには、黄ばみ汚れがべったりと付着。それと同時にヘッドライトがクリアになっているのがわかる!
「どうですか? 全然、違うでしょう!
――クリアになって、黄ばみも取れて驚きました。まだ磨いていないヘッドライトと比べると、まるで別物です
▲左がケア前、右がケア後のヘッドライト。曇りによる乱反射がなくなり、プロジェクターランプの照度も復活した
次はホイールを綺麗にしていきましょう。足下は全体の印象を引き締める、重要なポイントですからね」
――関根店長の言いたいことはよくわかります、この茶色い汚れですよね。でも、この汚れは洗車専門店でも落としきれなかった、頑固なものなんです……。
なるほど。では、ブードゥーライドの「SHOQ」を試してみましょう。まずはホイールを軽く水洗いをしてから、吹き付けてください。
▲見るからに茶色く変色している「RAYS TE37」ホイール。専門店でも無理だと言われたほどの汚れ
――最初は半信半疑でしたが……、確実に汚れが落ちています! あんなに落ちなかったのに、どうして!?
SHOQは一般的なクリーナーと成分が異なるので、(一般的なクリーナーでは)落とせなかった汚れにこそ、効果的なんだと思います。もちろん通常の汚れにも効果の高いクリーナーですよ。
▲もとの真っ白い色が出てきているのがわかる。ブラシはもう少し硬いものでもよかったかもしれない
▲驚くほど白さと輝きが復活してまるで新品のよう! 最後にしっかりと水をかけ、溶剤を流し落とそう
外装の〆は、経年劣化で白くなった未塗装樹脂のケアです。カウルトップやガラス周りと、未塗装樹脂パーツは多用されています。これらを黒々とさせ、印象を引き締めましょう。
――そこまで白くなっていますかね?
本来の未塗装樹脂は、もっと黒々としていますよ。先ほどの「ステインリーパー」で汚れを落とし、AQ.の「プレミアム未塗装樹脂ガラスコーティング超耐久」で黒さを蘇らせながら、表面を保護します。
▲付属のスポンジに取った溶剤を塗り込むと、まるで塗装したかのように黒さが復活!
――えっ!? いや、これ黒いマジックじゃないですよね!? なんで、こんなに色が変わるんです?
白みの原因は汚れもありますが、劣化により細かい傷が増えるからといわれていますね。溶剤をよく塗り込んだら、最後にしっかりと拭き上げてください。
カウルトップはワイパーアームが邪魔をし、しっかりとケアの出来ない箇所も。時間ができたら、あらためてワイパーを外し、しっかりとケアしてあげたいところ。
「外装の主なシャキッとポイントはケアできたので、次は内装に行きましょう」
▲「S15シルビア」の内装。特段、汚れている印象は持っていなかった(写真:木谷宗義/type-e)
多くのクルマのダッシュボードやドアトリムの表皮には、シボ(凹み)加工が施されています。内装は手で触れる機会が多く、シボには手垢や汚れが溜まりがち。これが本来の光沢を失わせています。内装用のシャンプーにくわえ、シボ用のブラシで手垢をかき出してあげると効果的です。
――なるほど。いわれてみればダッシュボードやドアトリム表皮の汚れって、拭うだけじゃ綺麗にできませんね
シャンプーはソフト99の「ルームピア車内のシャンプー」、ブラシは同シリーズの「ルームピアシボエグゼブラシ」でいきましょう。最後に「ルームピアコンパッタ」で表皮を保護してあげると、いいですね」
▲「シボエグゼブラシ」は約12万本の超極細毛でシボに溜まった汚れをかき出す
▲ケア後のダッシュボードに陽の光を当てると、輝きと黒さ具合の違いがわかった
――外観ではないので、あまり印象は変わらないんじゃないかと思っていましたが、運転席に座ると輝きの違いを実感しますね。
オーナーさんがクルマに接する機会は、運転中が圧倒的ですからね。内装をシャキッとさせることで、気持ち良く運転することができますよ。
▲その他、シートも「ルームピア車内のシャンプー」で仕上げたところ、スッキリ爽やかな印象に
「あと、ピアノブラック仕上げのパーツは、手の脂を始めとした汚れでくすみやすいんです。ここをケアして輝きを蘇らせると、新車感がグッと増すんですが……。
――はい、S15の内装にピアノブラックパーツは使われていませんね。
ここにピアノブラックパネルが採用されている三菱「ekスペース」があるので、ちょっと試してみてください。使う用品は、プロスタッフの「グラシアスゴールドピアノプロテクター」です。
▲付属のクロスに溶剤をとって、ピアノブラックパーツに塗り広げる
いかがですか? ヌルテカな感じになったでしょう?
――効果絶大ですね。ヌルテカになりましたし、手ざわりが別物です。触った感じがツルツルしています。
ドアの内側に設けられるピアノブラックパーツは、ツメによる傷もつきがちですよね。この傷を隠し、新たな傷がつきづらくなるよう保護もしてくれます。
というわけで、いかがですか? 仕上がった、ご自身のお車は?
▲作業時間は2時間ほど。得られた成果を考えればタイパも上々!
――明らかに雰囲気が変わりました。新車とまではいきませんが、ケア前と比べると、シャキッと感が全然、違います。
そうでしょう? それに愛車のケアって楽しいと思いませんか?
筆者が感じていたのも、実は楽しさでした。取材は私と編集さん、カメラマンさん、オートバックスのスタッフさんというチームで行ったのですが、ひとつのポイントの汚れが落ちるたびに「綺麗になってますよ!」「変わりましたね!」って、いい歳した大人が声をかけ、喜び合う。
仲間とはしゃぎながらゲームをしていた、学生のころを思い出しました。このオートバックス春日部で開催される「洗車オフ会」に、多くの人が集まる理由も、理解できた気がします。
――手洗い洗車は面倒とばかり思っていたのですが、正直、とても楽しかったです
素晴らしい! せっかくですから、このまま手洗い洗車を継続しましょう。基礎的な洗車ですと、今なら「ディティールアーティスト」がおすすめですね。
上々の「ディティールアーティスト」シリーズは香りもよく、目的や用途に応じて商品を選べるそう
――検討させていただきます! 本日はありがとうございました。
「お疲れ様でした。長く乗られているおクルマなので、DIYではケアできないところも多くあります。困ったことがありましたら、オートバックスで対応させていただきますので、どんどんご相談ください」
洗車しても、どこかくすんだ感じがする。そんな悩みを持つオーナーも多いと思います。次に洗車を行ったあと、今回の記事を参考に細部のケアをされてはいかがでしょうか? 効果は必ず得られますよ!
※前編へのリンク
電話番号:048-760-1171 駐車場台数;120台
洗車は誰にでも簡単にできるクルマのチューニング。だからこそ、たくさんの人に楽しんでもらいたい――。そんな店長の想いから、多くの洗車用品を取り揃え、全国からお客さまが訪れるようになった洗車用品の名物店舗。洗車の相談にも乗ってもらえるので、気軽にご相談を。SNSでは毎日、洗車用品を紹介中!。ぜひ、フォローしてください!
※各SNSにログインしている必要があります。