【ピットサービス紹介】マニュアルミッションオイル交換

オートバックスの整備品質[No.018] マニュアルミッションオイル交換
AUTOBACS GUYS(オートバックスガイズ)とは全国のオートバックスから選りすぐられたプロフェッショナルなメカニックたちの総称です。愛知県のオートバックスで二級整備士、自動車検査員を担う安井宏太郎が、マニュアルミッションオイル交換にまつわるオートバックスの誇る整備品質について解説します。

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ミッションオイルとは?

トランスミッション内に充填されているオイルです

 

「昨今、ほとんどのお車はオートマチックですが、クラッチペダルの付いているマニュアルトランスミッションの中にはオイルが満たされています。主に潤滑がその働きです。内部では汚れが出ますので洗浄と分散、加えて、冷却の役割もあります」

トランスミッションの中は、大小さまざまな金属製ギアが噛み合わさって動力を伝達しています。歯と歯には車を動かすほどの力がかかっていますので、ミッションオイルで潤滑するようになっています。

トランスミッションオイルも劣化します

 

「ミッションオイルは劣化します。油は空気に触れることで劣化してしまいます。また、オイルの温度が上がったり、下がったりを繰り返すのも劣化の原因のひとつです。劣化すると、先ほど申し上げた、潤滑、洗浄、分散、冷却の働きが徐々に衰えます」

トランスミッションオイルはエンジンオイルほどは汚れないにしても、空気に触れることで確実に酸化が進みます。また、トランスミッションはエンジンと結合しているので、エンジンの熱がダイレクトに伝わります。走行と停止を繰り返すことによってオイルが劣化します。

ミッションオイルを交換しないままだと?

シフトチェンジが渋くなります

 

「オイルの潤滑性能が低下すると、トランスミッションの中のギア(歯車)が摩耗して、徐々にクリアランスが広がってしまいます。ギアとギアの間隔が正常値でなくなると、異音が発生したり、シフトチェンジが渋くなったりします」

トランスミッション内部はたくさんの歯車が噛み合っているほか、シフトチェンジするときにギアとギアの回転を同調させるシンクロ機構なども備わっています。オイルの潤滑性能が低下するとシンクロ機構の動きを妨げ、シフトチェンジが固くなってしまいます。

交換サイクルは2年もしくは走行距離20,000kmごと

 

「トランスミッションオイルの交換は2年もしくは走行距離20,000kmごとを推奨しています」

トランスミッションオイルはエンジンオイルほど汚れないので、2年もしくは走行距離20,000kmごとに交換することをおすすめします。2年車検であれば車検のタイミングで交換するのがスマートです。

ミッションオイルの選び方は?

自動車メーカー推奨のオイルを使います

 

「車種ごとに適合オイルが決まっています。高性能なオイルを入れて飛躍的に動きを滑らかにすることもできますが、自動車メーカーが指定する粘度のミッションオイルを使います」

トランスミッションオイルにはギアオイルが使われます。ギアオイルにはアメリカ石油協会の定めたAPI規格があり、性能の低いものからGL-1、GL-2、GL-3、GL-4、GL-5、GL-6があり、数値が高くなるほどギアの保護性能がアップします。マニュアルトランスミッションにはGL-3以上が適合しますが、GL-4以上を使うのが一般的になっています。ちなみに、このオイルはトランスミッションの他にも、ディファレンシャルギアなどにも使われています。

大まかな作業の流れは?

お車を水平にリフトアップします

 

「ほとんどの車は車体の下からオイルを抜きます。まずは、お車に最適な方法でリフトアップします。トランスミッションのボルトには、オイルを入れるためのフィラーボルトと、抜くためのドレンボルトの2つがあります。それぞれの位置を確認したら、アンダーガードを外して、フィラーボルトを緩めます」

先にフィラーボルトを緩めるのはフィラーボルトが固着していないか確かめるためです。フィラーボルトが固着していると新しいオイルを入れることができません。そのようなトラブルを抱えたままドレンボルトからオイルを抜いてしまうと車が走行不能になります。

ドレンボルトを外してからフィラーボルトを外します

 

「その次に、オイルを抜くためのドレンボルトを緩めて、オイルキャッチャーを備えます。ドレンボルトを外すと勢いよくオイルが飛び出します。その後に、注入側のフィラーボルトを抜くとトランスミッション内に空気が入って、中のオイルがしっかり抜けるようになります」

ごく稀に空気抜きのレリーフバルブが汚れて詰まってしまい、トランスミッションの内圧がガスで高まっていることがあります。この状態でドレンボルトを外すとオイルが吹き出しますので、フィラーキャップを先に緩めておくことでそのような事態を避けられます。

オイル交換時は必ずワッシャーも交換します

 

「ドレンボルトのワッシャーを新品に交換します。ポタポタとオイルが落ちるのを見届けたら、ドレンボルトを締めます。ボルトは手で回してから工具を使って締め、トルクレンチで規定の締め付け強さに仕上げます」

ドレンボルトのワッシャーは潰れることで密閉性が高まりオイル漏れを防ぎます。一度使ったワッシャーは潰れていますので使い回しはできません。また、ボルトの締結は自動車メーカーの指定したトルク値に合わせます。

新しいトランスミッションオイルを用意

 

「トランスミッションオイルには、ガンタイプのものとケースタイプがあります。今回は、ケースタイプのものを使います。こちらの車の場合は、全体容量が1.5Lになりますので、2Lを用意しました。まずはオイルをポンプに入れ、ポンピングしてフィラー側から注入します。このときのポイントとしては、溢れるところまでいれることです」

多くの車で、トランスミッションオイルの量はフィラーの位置まで充填することで規定量になります。

 

「オイルを入れたらドレンボルトを締めます。トルクレンチで締め付け力を整え、溢れたオイルや汚れをパーツクリーナーを使って清掃します。この後、締めと漏れをダブルチェックして、最後にアンダーガードを取り付けて作業完了です」

フィラーボルトやドレンボルトは、必ずトルクレンチを使って規定トルクにまで締め付けます。また、オートバックスでは担当メカニックとは別のメカニックが各部を再確認するダブルチェックを取り入れることで、お客さまの安全と安心を守っています。

オートバックスで交換するメリットは?

豊富な選択肢、待ち時の快適さ、安心いただける技術力です

 

「オートバックスなら、豊富な種類のオイルからお好きなものを選んでいただけます。自動車メーカー指定のものから、高性能なミッションオイルまで豊富に取り揃えています。また、作業をお待ちいただいている間は、お買い物ですとか楽しく過ごしていただけます」

ガイズをはじめとして、経験豊かなメカニックが作業を担当します。安心してお車を任せていただけるのもオートバックスでトランスミッションオイルを交換していただくメリットです。

まとめ

作業の所要時間は約20分~が目安となります

 

「トランスミッションオイル交換の所要時間は、車種によって異なりますが、約20分~でご案内しています。また、作業工賃は、基本工賃が1,650円からとなっています。これにミッションオイル代が加わります。ミッションオイルについてわからないこと、不安なことがございましたら、お近くのオートバックスまでお問い合わせください」
オイル交換とはなにを指す?
オイル交換の『オイル』とは、一般的に自動車のエンジンオイルを指します。
種類は鉱物油・部分合成油・全合成油があります。
車種やエンジン特性、気候条件をはじめとする地理的な環境、使い方などによって、適合するエンジンオイル粘度が変わります。
安全で快適なカーライフのためには、最適なオイルを選ぶとともに、適切なタイミングで定期的に交換することが大切です。
オイル交換の頻度を多くするとどうなる?
エンジンオイル交換をやりすぎることによる問題は特にありません。
シビアコンディションと言われるエンジンに負担がかかるような状況が多い場合は、早めの交換がおすすめです。
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