スタッドレスタイヤへの交換は必要?役割と選び方をご紹介

いまや都市部においても冬道対策の代名詞となったスタッドレスタイヤ。
雪上路や凍結路などを走る機会もある冬季に、自動車を安全に走行させるための必需品ともいえるアイテムです。
その役割や性能などによる種類の違いを確認し、安全で快適なウィンターカーライフに備えましょう。

目次

スタッドレスタイヤの役割と寿命・買い替えのタイミング

厳冬の地域では当たり前の装備となっているスタッドレスタイヤ。しかしスタッドレスタイヤの恩恵を受けられるのは雪道だけに限った話ではありません。 スタッドレスタイヤの重要性を再確認できる基礎知識をご紹介します。

スタッドレスタイヤの役割

タイヤは季節に合わせた特徴から以下の3種類に分類することができます。
① サマータイヤ(冬季以外のシーズンに対応するタイヤ)
② ウィンタータイヤ(冬季に対応するタイヤ)
③ オールシーズンタイヤ(年間を通じて対応できるタイヤ)


スタッドレスタイヤは、上記②のウィンタータイヤの1種。雪上路や圧雪路、凍結路など、冬ならではの路面に対応できるよう設計されたタイヤです。 「スタッドレス」とは、スタッド(鋲)がないという意味の言葉です。スタッドレスタイヤの登場以前に同様の役割を担っていたのは主にスパイクタイヤでした。これは路面との接地面に鋲状の突起があり、その突起によって雪道や凍結路でも滑らないように開発されたものでした。

しかし降雪も凍結もないドライな路面では路面のアスファルトを削りながら走行することになり、粉じんなどが発生することから、道路や環境、人体の健康への影響などが問題視されるようになりました。

そこで開発されたのがスタッドレスタイヤです。スパイクタイヤの突起をなくし、代わりにトレッド(溝)を深くするなどの対策を加えることで、スパイクタイヤと同様の効果を実現したタイヤです。


スタッドレスタイヤの特徴

降雪や凍結した路面を走行する機会もある冬季の路面に適したスタッドレスタイヤは、サマータイヤとは異なる以下のような特徴を備えています。



① 低温でも柔らかさを保つゴム

タイヤの主素材であるゴムは低温で硬くなる特性があります。しかしスタッドレスタイヤには積雪の多い道でも走行性能を発揮できるよう、氷点下の温度域でも硬化しにくい性質のゴムが採用されています。低温でも柔らかさを保つことができるため厳寒時にもしなやかに路面に密着しグリップできるのです。この特性は凹凸ができる凍結路や圧雪路の表面でも発揮され、滑りにくさに貢献しているのです。



② 滑りにくい溝の構造

スタッドレスタイヤの溝はサマータイヤよりも深く刻まれています。また凹凸のある凍結路や雪道にも密着しやすく、かつ、水を排除しやすい形状になっています。そのため凍結路や雪道でも滑りにくく安心して走行することができるのです。



③ 雪道もアスファルトも走行可能

雪道もアスファルトにも対応できることから「チェーン規制」のある道でもそのまま走ることができます。チェーンの付け外しの手間が不要になることはスタッドレスタイヤの大きな利点のひとつでしょう。チェーンを装着した場合と比べると振動や騒音が大幅に減少することから、走行性や乗り心地が向上することも特徴です。ただし路面状況が悪化している場合など、「全車両チェーン装着規制」が実施されている道では、スタッドレスタイヤを装着している車であってもチェーンの装着が必要です。



スタッドレスタイヤの寿命は?買い替えの目安をご紹介

厳冬の時期にも安心・快適に自動車を走行させるために重要な役割を果たしているスタッドレスタイヤ。
だからこそ、その性能を十分に発揮できるようにしておくことが大切です。性能が低下した場合にはただちに買い替えましょう。
ここでは、買い替え時期の参考になるスタッドレスタイヤの劣化の確認方法をお伝えします。



① 使用年数で確認

一般的にスタッドレスタイヤの交換サイクルは、3シーズンがひとつの目安とされています。冬季ごとにスタッドレスタイヤを使用している場合は、3年に1度の交換が目安ということです。ただし積雪の多い山道を頻繁に走るなど過酷な状況で使用される場合には、2シーズンで交換するのがベターです。


② 溝の深さで確認

タイヤが摩耗し溝の深さが50%以下になった場合も新しいスタッドレスタイヤに交換しましょう。溝の深さを確認するために役立つ仕組みがスタッドレスタイヤには備わっています。溝の深さが50%になると露出する「プラットホーム」と呼ばれるマークです。プラットホームが視認できた時はただちに交換するようにしましょう。


③ ゴムの硬さで確認

柔らかいゴムでできているスタッドレスタイヤですが、その特性により経年による硬化がサマータイヤよりも速く進む特徴もあります。硬化したタイヤはグリップ力が低下しそれだけ滑りやすくもなるため、冬季走行の安全を維持できなくなってしまいます。ゴムの硬度を測定するには専用の機器が必要ですが、オートバックスで計測していただくことも可能ですのでぜひお気軽にご相談ください。


④ タイヤの外見で確認

損傷しひび割れや傷ができたタイヤでは、性能を十分に発揮することができません。また損傷部から空気が漏れるなどパンクやバーストといったトラブルにつながる恐れもあり大変危険です。ひび割れや傷を発見した場合にも新しいタイヤに取り換えましょう。


⑤ 製造年で確認

ほとんど使用しなかった場合でも経年とともにゴムは自然に劣化します。ひび割れや傷がなく溝の深さも十分であったとしても、古く硬化したタイヤでは性能を発揮することはできません。使用状況や保管状況にもよりますがスタッドレスタイヤの寿命は3~5年といわれています。メーカーや商品によって異なりますので確認しておくと安心です。

スタッドレスタイヤの選び方

どんなスタッドレスタイヤを選んでも、雪上路、凍結路ともに対応できることに変わりはありません。しかし開発の方向性によって得意とする部分が商品ごとに少しずつ異なっています。
ご自身の自動車の使用環境や使用状況に応じて最適なスタッドレスタイヤを選びましょう。ここでは、スタッドレスタイヤ選びの指標になる情報をご紹介します。


スタッドレスタイヤの種類

スタッドレスタイヤの性能は、主に「走行性」と「エコ・耐久性」によって分類することができます。ここではその2つの観点から見たスタッドレスタイヤの種類をご紹介します。またメーカーごとの特徴もご紹介しています。ぜひ参考にしていただきご自身の目的や環境に合わせたスタッドレスタイヤを選びましょう。


走行性能による分類

スタッドレスタイヤが滑りにくいのは、タイヤと路面との間の水を排除する「除水効果」、路面を確実にグリップする「密着効果」、そして凍結路や圧雪路の表面を引っかき路面に対する抵抗を生み出す「エッジ効果」があるからです。こうした冬季の路面を走る上で欠かせない性能はしっかりと備えつつ、下記のような特定の性能をさらに追及して開発された商品も存在しています。

① 氷上性能

氷上性能とは氷状の凍結路面、いわゆるアイスバーンでの走行性能を表すものです。つまり凍結路面での滑りにくさの指標とすることができる性能です。特殊なゴムにより凍結路への密着度を高めると同時に凍結路でも滑りにくく、かつ除水しやすい形状の溝を備えています。

② 雪上性能

雪上路での走行性能を表すもの。雪道での滑りにくさの指標となる性能です。雪上性能の高いタイヤには、積雪量が多く圧雪されていない雪道がある環境でもタイヤが空回りすることなく走行できるような特徴があります。雪がたまりにくく除水されやすい溝の構造や、雪を踏み固めてタイヤの空回りを防ぐ仕組みなどを備えています。

③ ドライ性能/ウェット性能

凍結や積雪のないアスファルトの路面での走行性能を表すものです。ドライ/ウェット性能が高いスタッドレスタイヤは凍結や積雪のないアスファルト路面での走行が多くなることを前提に開発されていますので、氷上性能、雪上性能に特化したタイヤよりもアスファルト路面での快適性が高くなります。それゆえ、アスファルト路面走行時の振動などが低く抑えられていると同時に、高速安定性は高くなっている傾向があります。



エコ・耐久性の観点からの分類

スタッドレスタイヤが滑りにくいのは、タイヤと路面との間の水を排除する「除水効果」、路面を確実にグリップする「密着効果」、そして凍結路や圧雪路の表面を引っかき路面に対する抵抗を生み出す「エッジ効果」があるからです。こうした冬季の路面を走る上で欠かせない性能はしっかりと備えつつ、下記のような特定の性能をさらに追及して開発された商品も存在しています。

① 省エネ性

そのため通常のサマータイヤに比べて転がり抵抗が高く、燃費も悪くなる傾向があります。しかし近年は凍結路、雪上路に対応できる走行性能を保ちつつ、転がり抵抗を軽減し省燃費性を実現した商品も登場しています。

② ロングライフ性

前述のとおり、柔らかいゴムでできているスタッドレスタイヤの寿命はサマータイヤよりも短くなる傾向があります。使い方や環境、また商品によっても異なるものの、一般的には3~5年で買い替えるべきとされています。しかし研究開発が進んだ現在は、素材に工夫を施し寿命の長期化を実現した商品も登場しています。

季節によってタイヤを履き替えることが浸透しつつある今では、スタッドレスタイヤの需要も大きくなり店頭には様々な商品が並ぶようになりました。氷上性能と雪上性能の両方を追求したモデル、ドライ&ウェット性能に加えて静粛性も高いモデルなど、各性能を組み合わせたタイヤも販売されています。また4WD用、SUV用など、車両タイプの特性に対応したモデルも登場しており、好みに合わせたタイヤを選びやすくなってきました。その一方、バラエティーが豊富だからこそ迷ってしまうという方もいらっしゃることでしょう。そんな時はオートバックスのスタッフまでお気軽にご相談ください。

メーカーごとのスタッドレスタイヤの特徴

現在では主要なタイヤメーカーのほとんどがスタッドレスタイヤを製造、販売しています。当然のことながら、どのメーカーのスタッドレスタイヤも冬季の凍結路や雪上路に対応できる性能を備える点は同じですが、比べてみるとメーカーごとの特徴が見えてくることもまた事実です。ここではタイヤ選びの指標のひとつになる主要各メーカーのスタッドレスタイヤの特徴についてご紹介します。



◆ブリヂストン

素材に発泡ゴムを使用している点が最大の特徴です。発砲ゴムは気泡を含んだゴム素材のことです。スポンジのような柔軟さを持つことから、本来の硬度よりも柔らかい質感にできるほか耐久性が高いことも利点です。北海道と北東北の主要5都市で一般乗用車の装着率1位を誇る同社の「ブリザック」シリーズは、氷上性能と雪上性能を合わせ持っています。



◆横浜ゴム

吸水ゲルを含んだ「プレミアム吸水ゴム」により、ミクロの水膜も除去するとうたう同社の「アイスガード」シリーズは、特に氷上性能の高さで注目されてきました。その最新モデルは氷上性能をさらに高めると同時に、省燃費性とロングライフ性も向上しています。またウェット性能や静粛性もアップさせたバランスの良さも特徴です。



◆ダンロップ

素材に占めるゴムの割合が高く、その特性から摩耗に強い特徴を持っています。同社の「ウィンターマックス」シリーズは特に氷上性能とロングライフ性能に優れていることが特徴です。また車両のタイプ別ラインナップの中に乗用車、商用車、SUVに加えて、CUV向けの商品も備えています。



◆トーヨータイヤ

大きな特徴のひとつは車両タイプに合わせて開発された商品ラインナップ。セダン向けの「オブザーブ・ガリットギズ」、SUV・CCV向けの「オブザーブ・GSi5」など、マッチする車種別にブランドを展開しています。特にミニバン向けの「ウィンタートランパス」シリーズは、車高が高い車種特有のふらつきを低減した点で注目されています。



◆ミシュラン

日本で初めてスタッドレスタイヤを販売したのはミシュラン。その大きな特徴は制動性能を重視した開発姿勢でしょう。同社の「エックスアイス」シリーズのトップモデルは、最先端素材の「表面再生ゴム」を採用し、氷上でのブレーキ性能をさらに向上させた上、性能の持続力の高さも実現させています。



◆コンチネンタル

アウトバーンを擁するドイツを本拠地とするメーカーだけあって、同社の「バイキングコンタクト」シリーズは、氷上・雪上性能とともに、ドライ/ウェット性能もあわせ持っていることが特徴です。冬のオールラウンダーとでもいうべき魅力を備えています。

まとめ

スタッドレスタイヤは冬の安全と快適を守る大切な装備です。しかしその性能を発揮させるためには、使用環境と目的、そしてサイズに合ったものを選ぶことが大切です。種類が豊富な商品の特徴を確認して、ご自身のウィンターカーライフに最適なスタッドレスタイヤを選びましょう。また常に健康なタイヤで走行できるよう、タイヤの状態をこまめにチェックするとともに、定期的に買い替えることも重要です。

A 新規でご購入の場合と、既にお持ちのタイヤでの交換により受付状況が異なります。
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A 地域によって異なりますが、10月~12月が交換のピークになります。
ピーク期間は作業の待ち時間が多く発生してしまうため、お早目の交換をオススメいたします。
また新品タイヤの場合、ならし運転として100km以上の距離を走行することで、
タイヤの表皮がはがれてタイヤ本来の性能を発揮されるようになります。新品装着時こそ早めの交換をオススメします。
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