タイヤの空気圧は、指定空気圧の0~20kPa(キロパスカル)の範囲内で調整・管理することが推奨されています。では、タイヤの空気圧がその範囲を超えた場合、どうなるのでしょうか。
ここでは、スタッドレスタイヤの空気圧が適正でない場合に起きる問題について解説します。
タイヤの空気圧が適正値より低すぎる場合は、次のような問題が起きる可能性があります。
・車の燃費が悪化する
適切な空気圧以下になると、車の燃費が悪化します。タイヤの路面との接地面積が増えて、車はより多くのエネルギーを使って進む必要が生じるからです。車の燃費が悪化すると、結果的に燃料代が多くかかるなど、経済的なロスを招きかねません。
・タイヤが偏摩耗する
空気圧の低下は、タイヤの偏摩耗という現象も引き起こします。これは、タイヤの一部がほかの部分よりも早く摩耗する状態を指します。空気圧不足の場合、特にタイヤの両肩部分が早く摩耗するケースが多く見られるので注意が必要です。
タイヤが偏摩耗すると、走行中の振動や騒音が増し、タイヤの安全性能が低下します。
・タイヤのトラブルが起きやすくなる
低すぎる空気圧は、タイヤのトラブルが発生しやすくなる可能性をはらんでいます。空気圧不足のタイヤで高速走行を行っているとタイヤ側面が波打つスタンディングウェーブ現象が起き、タイヤが発熱して内部の繊維が損傷し、雨中の高速走行でグリップ性能を失うハイドロプレーニング現象も起きやすくなり、最悪の場合、タイヤバーストを引き起こすおそれがあります。