車を友人に売る際の手続きは?流れと必要書類、トラブル回避の方法
自分が乗っていた車を友人や知人に売る場合、双方のメリットだけでなくデメリットにも注意する必要があります。個人売買のトラブルを回避するためにも、いくつか気をつけるべきポイントを押さえておきたいところです。
この記事では、車を友人・知人に売る際の流れと必要な書類のほか、個人売買のメリット・デメリットとトラブル回避の方法について解説します。
車を友人・知人に売る場合の流れ

車を友人・知人のような個人に売る際は、どのような手順で行えばいいのでしょうか。ここでは、車を友人・知人に売る際の流れについて解説します。
1. 車の状態を確認する
車を友人・知人に売る際、まずは車の状態を双方で確認します。車の現状の走行距離や傷のほか、事故歴などについて友人・知人に正直に説明し、確認してもらいましょう。
具体的には、下記についてチェックしてもらう必要があります。
<個人売買時の車のチェックポイント>
・年式、型式
・走行距離
・内外装の傷、へこみ、汚れ
・エンジンや電装系の状態
・タイヤの状態
・車検の残有効期間
・事故歴
・試乗時の乗り心地
・試乗時の振動、異音の有無
2. 売買金額を交渉する
車の状態を確認したら、車の売買金額について交渉しましょう。
重要なのは、互いが売買金額に納得すること。金額に納得できないままの取引は、後でトラブルになる可能性があります。
3. 売買契約を締結する
売買金額で双方が合意したら、売買契約を締結します。個人売買で契約書を作成する義務はないものの、後々のトラブル回避のためには不可欠といえます。
契約書には、下記のような内容を盛り込んでおきたいところです。
<個人売買契約の契約書に記載したい内容>
・契約締結日
・売買対象の車両名
・車両の売買金額
・車両代金以外の費用負担
・売却者の氏名
・購入者の氏名
・入金予定日
・車両の引き渡し予定日
親しい友人間で契約書を紙書類で交わすのに抵抗がある場合は、念書というかたちでメールやSNSによって書面を送り、購入者に確認・合意してもらいましょう。
4. 車両代金の受け渡しと車両の引き渡しを行う
契約を交わしたら、友人・知人とのあいだで車両代金の受け渡しを行います。同時に、車両や必要書類の引き渡しを行い、車の売買は成立です。
売買金額はできる限り現金で、一括払いで行うのが理想です。分割払いなどはトラブルの原因となるおそれもあるので、注意してください。また、売買相手が友人・知人の場合、クレジットカードでの支払いもできない点にも気をつけましょう。
5. 各種手続きを行う
友人・知人に車を売る際には、さまざまな手続きが必要です。具体的には、下記のとおりです。
<個人売買において必要な手続き>
・車検証上の名義変更手続き
・自賠責保険の名義変更手続き
・任意保険の加入・車両入替手続き
・車庫証明の取得手続き
名義変更は納税や事故における責任の所在のほか、自動車保険の適用などに必要となるため、必ず行いましょう。なお、これらの手続きは、基本的には車を買った側である新所有者(買い主)が行います。
車を友人・知人に売る場合の必要書類

車を友人・知人に売る際の手続きに、名義変更(正式には移転登録)手続きがあります。
名義変更手続きにおいて、車の新旧所有者が用意する書類は、下記のとおりです。
■名義変更を行う場合に必要な書類(普通自動車の場合)
書類名 | 内容 | 準備する側 | |
---|---|---|---|
旧所有者 | 新所有者 | ||
移転登録申請書 | 新所有者(※1)が実印を押したもの | - (※1) |
〇 (※1) |
委任状 | 旧所有者(※2)が実印を押したもの | 〇 (※2) |
- (※2) |
印鑑登録証明書 | 発行後3ヶ月以内のもの | 〇 | 〇 |
自動車検査証(車検証) | 〇 | - | |
自動車税(環境性能割・種別割)申告書 | - | 〇 | |
自動車保管場所証明書(車庫証明書) | 警察署で発行から概ね1ヶ月以内のもの(車を新たに保管・使用する場所が変わる場合は必要) | - | 〇 |
譲渡証明書 | 旧所有者が実印を押したもの | 〇 | - |
手数料納付書 | 所定の手数料印紙を貼付したもの | - (※1) |
〇 (※1) |
※1 旧所有者が名義変更を行う場合は旧所有者となる。
※2 旧所有者が名義変更を行う場合は新所有者となる。
■名義変更を行う場合に必要な書類(軽自動車の場合)
書類名 | 内容 | 準備する側 | |
---|---|---|---|
旧所有者 | 新所有者 | ||
軽自動車税(環境性能割・種別割)申告書 | ‐ | 〇 | |
使用者の住所を証する書面 | 住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)あるいは印鑑登録証明書のいずれか1点 | ‐ | 〇 |
自動車検査証変更記録申請書 | ‐ | 〇 | |
自動車検査証(車検証) | 〇 | ‐ | |
車両番号標(ナンバープレート) | 管轄が変更となる場合に必要 | 〇 | ‐ |
このほか、旧所有者は自賠責保険証明書や自動車リサイクル券のほか、自動車税種別割の納税証明書を準備しておく必要があります。
車を友人・知人に売るメリット・デメリット

車を友人・知人に売る際には、メリットとデメリットの両方があることを忘れてはいけません。ここでは、車を友人・知人に売るメリットとデメリットについて解説します。
車を友人・知人に売るメリット
車を友人・知人に売るメリットとして、車買取業者に支払う中間マージンなどがないため、売り手にとっては中古車相場より高く売れる可能性があります。反対に、買い手にとっては安く良い車が買える確率が上がるかもしれません。
また、友人・知人といったよく知る間柄であれば、取引相手として信頼でき、買い手は車の状態などの正確な情報を得やすくなります。また、売り手も愛車のその後についても詳しく知ることができるでしょう。
さらに、車のように高い金額の取引に伴い、高額になりがちな消費税が発生しないのも、メリットといえます。
車を友人・知人に売るデメリット
個人売買の取引内容によっては、「説明になかった箇所がすぐに壊れた」「車両代金が支払われない」といったようにトラブルになり、信頼関係が壊れることがあるのは、車を友人・知人に売る場合のデメリットとして挙げられます。
また、名義変更など平日の日中にしか行えないものについては、互いの日程調整が難しい場合もあります。これらの手続きが煩雑である点も、友人・知人間の取引におけるデメリットといえるでしょう。
車を友人・知人に売る際に起きやすいトラブル

車を友人・知人に売る際に起きやすいトラブルは、下記のとおりです。
<車を知人・友人に売る際に起きやすいトラブル>
・売買金額を巡るトラブル
・車の状態を巡るトラブル
・税金を巡るトラブル
これらのトラブルについては、契約書の未締結や車の状態に対する把握の甘さのほか、売買後に発生する費用に対する認識の低さなどが原因です。車の売買を専門とする車買取業者なら、このようなトラブルは格段に発生しにくくなるでしょう。
車の個人売買トラブルを回避する方法

車は高額商品であり、一度トラブルになると友人・知人との関係性修復が難しくなるので、注意が必要です。ここでは、友人・知人との個人売買に関するトラブルを回避する方法について解説します。
契約書を交わす
契約書を交わすことは、車の個人売買に関するトラブルを回避する有効な手段です。仮に親しい中であっても、売買金額や税金などに関する対応を口約束で済ますと「言った、言わない」の争いになりかねません。
契約書や念書のほか、最低でもメールやSNSなどによりきちんと書面に残すことで、トラブルを回避できる可能性が高くなります。「契約不適合責任」に関する条項が記載されているとさらに安心です。
中古車市場の価格相場を事前に調べる
売買する車両の中古車市場における価格相場を事前に調べておくことで、売買金額に関するトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
売買金額については、事前に中古車サイトで中古車の相場を調べたり、車買取業者に査定を依頼して、参考材料にしたりするのも一つの手です。車買取業者に支払う中間マージンを省いた金額を算出した上で、金額の落としどころを探すようにしてください。
税金納付に関して決めておく
自動車税種別割・軽自動車税種別割は、毎年4月1日時点で車検証上の車の所有者が課税対象となっています。これらの税金は、5月頃に1年分をまえもって納めることになるため、4月1日前後に車を売却した場合、取扱いに注意が必要です。
契約の際にどの段階で名義変更を行って、自動車税種別割はどちらが納付するのかについて、あらかじめ決めておくのが安心といえます。
修復歴・事故歴は隠さず説明する
修復歴や事故歴などを意図的に隠して売買すると、告知義務違反として瑕疵担保責任を問われ、買い主から損害賠償請求されるなどのトラブルに発展しかねません。
売り主は車の修復歴や事故歴については、包み隠さず、正確に説明するようにしましょう。
買取業者に査定と買取を依頼する
車の正確な市場価格を把握するだけでなく、個人売買のトラブルを避けるには、車の買取業者に査定を依頼して、そのまま買い取ってもらうという方法もあります。信頼できる買取業者ならば、トラブルが起きる可能性は低いからです。
なお、安心して車を売るには、実績豊富な車買取業者を選ぶ必要があります。
車を売却するときの流れについては、下記の記事もご覧ください。
トラブルのない車買取はオートバックスカーズで

車を友人や知人に売る際には、中古車相場より高値で売れるなどのメリットがあるものの、売買金額や車の状態に関することで相手とトラブルになる可能性も否定できません。名義変更などで煩雑な手続きを行う必要もあるため、信頼できる買取業者に査定を依頼して買い取ってもらうほうが、結果的には得をする場合もあります。
なお、買取業者を選ぶ際には複数業者に見積もりを依頼した上で、信頼と実績のある買取業者を選ぶことが大切なポイントです。オリコン顧客満足度®ランキング 車買取会社 「担当者の接客力」で6年連続No.1の評価を受けているオートバックスカーズは、安心していただける車買取を実施しております。
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