車検を通る、タイヤの溝の深さや基準は?スリップサインの確認法

2021年にJATMA(一般社団法人 日本自動車タイヤ協会)が一般道やパーキングエリアで無作為に実施したタイヤ点検によると、177台のうち5台にタイヤ溝不足がみられたそうです。 全体の2.8%が整備不良の状態で走っていたことが判明しました。タイヤの溝が不足していると道路運送車両法違反になります。安全に直結することですので、「つい」や「うっかり」を避けなければなりません。

ここではあらためてタイヤの溝についての基準とそのチェック方法、そしてタイヤの交換タイミングについて解説します。
※参考:JATMA

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車検に通らないタイヤとは?

車検に合格するタイヤの基準

タイヤには溝が切ってあります。この溝は車が安全に走行するのに欠かせないもので、すり減って溝の深さが足りなくなると新しいタイヤに交換しなければなりません。

タイヤの使用限度は残り溝が1.6mmで、これは道路運送車両の保安基準第9条に明記されています。

またタイヤに損傷がある場合も車検に通りません。釘が刺さっていたり、経年劣化でひび割れが起きていたりする場合なども損傷にあたります。

■残り溝が足りないまま走るのは危険

2020年にJATMAがタイヤの残り溝が走行安全性に与える影響を調べたテスト結果があります。タイヤの残り溝が新品の約半分である4mmまではウェット路面での制動距離に大きな違いはありませんでしたが、残り溝が4mm以下になると、とりわけ時速80キロの走行では制動距離が伸びる傾向にあることがわかりました。これはハイドロプレーニング現象が起きやすくなることを意味しています。

※出典:JATMA タイヤサイズ:165SR13、空気圧:170kPa(1.7kgf/cm2)荷重:425kg 車種:乗用車1,800cc でのテスト結果

タイヤの残り溝をチェックする方法

残り溝が1.6mmに達したことがわかるように、タイヤにはスリップサインが設けられています。スリップサインとはタイヤのトレッド面の縦溝の中に造形されたもので、そこだけ他より1.6mmの高さだけ盛り上がっています。

タイヤの摩耗が進むと、完全に溝がなくなってしまう前にスリップサインのところだけ溝のない状態になります。これがタイヤの使用限界を示すものです。スリップサインが露出しているタイヤは車検にパスすることができません。
スリップサインのチェック
■スリップサインをチェックする

タイヤのサイドウォール(側面)を観察すると、▲マークがあるのがわかります。この三角が指すトレッド面にスリップサインを見つけることができるはずです。

■デプスゲージを利用する

タイヤの残り溝を測定するものにデプスゲージというものがあります。スリップサインに頼らず、残りの溝の深さが何mmであるか測ることができます。


■冬用タイヤはプラットホームもチェックする

スタッドレスタイヤにはスリップサインに加えてプラットホームも設けられています。プラットホームはスリップサインと同じ仕組みで、残りの溝の深さが新品時の50%になっていることを示すものです。スタッドレスタイヤは残り溝が50%を切ると冬用タイヤとしては使えません。またサマータイヤと同様、スリップサインが出ると車検には通りませんので交換が必要です。

少しでも不安に感じたらオートバックスにご相談ください

スリップサインが今ひとつよくわからない、デプスゲージで残り溝の深さを知りたいといった場合は、最寄りのオートバックスまでご相談ください。無料チェックに加えてタイヤ交換について知識の豊富なメカニックがアドバイスをさせていただきます。

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車検と同時にタイヤを交換するメリットとデメリット

タイヤはスリップサインが出てからではなく、その前に交換するようにしなければなりません。

車検のタイミングでタイヤを交換するメリット

車検を受ける際にスリップサインが露出してしまっていた場合、タイヤを交換しなければなりません。スリップサインは1ヶ所でも出ていたら交換ですので、偏摩耗などによってタイヤの内側で露出しているケースではわかりづらいものです。また露出が目前であった場合もタイヤの交換をおすすめします。

車検のタイミングで交換するメリットは車を持ち込む手間が一度で済むことで、メンテナンスにかける時間の短縮となる利点があります。

車検のタイミングでタイヤを交換するデメリット

車検時のコストの面から見ると、タイヤは比較的高価な消耗品と言えます。車検の費用と合算すれば一度の支出で全体を賄うことができる一方で、車検のトータルコストが増えてしまうことはデメリットに感じられるかもしれません。

これを避けるには、車検までタイヤ交換を放置しないこと。適切なタイミングで交換するようにすれば、車のランニングコストを上手に分散させることが可能です。

オートバックスでのタイヤ交換のおすすめポイント

事前にタイヤ交換を予約できる
タイヤに「あんしん補償」を付帯できる
せっかくタイヤを新品にしたのにパンクした!といったケースがあります。オートバックスでタイヤを4本同時に購入していただくと、「あんしんタイヤ補償」に加入できます。この補償に加入すると、購入してから30ヶ月の間、パンクやピンチカットなどのトラブルに対して補償が受けられます。

※パンク箇所がタイヤ1本でも、4本全て交換できる手厚いものとなっています。万一のパンクに備えて、タイヤ交換はぜひオートバックスをご利用ください。
※免責期間があります。ゴムバルブ交換等、一部お客様の負担がございます。

まとめ

タイヤの使用限界は1.6mmと法律に定められていますので、残り溝の足りないタイヤで一般道を走行することはできません。また車検に合格することもできません。安全かつ安心してドライブするには、スリップサインが出る前に早めのタイヤ交換をおすすめします。オートバックスではタイヤの無料チェックも承っています。タイヤの残り溝や偏摩耗などの有無をお客様に代わって経験豊かなスタッフが点検いたします。ぜひご利用ください。

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「車検」と「点検・整備」の違いは?
車検とは安全・環境基準への適合を一定期間ごとに国が検査するものです。一方、点検・整備とは自動車ユーザー(自動車ユーザーから依頼した自動車整備取扱業者を含む)が必要な時(12ヶ月点検等)に自動車を点検し、その結果に応じて必要な整備を行うことをいいます。

なお、道路運送車両法では、日常点検および定期点検の実施が自動車ユーザーに義務づけられていることもお忘れなく。車検のみならず、点検・整備も自動車ユーザーの義務なのです。
どうして車検が必要なの?
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