ホイールの塗装はDIYでできる?塗装方法の違いとDIYの手順

車のホイールは、ドレスアップや傷隠しのために、ホイール全体や一部を塗装することがあります。通常、ホイール塗装は専門の業者に依頼するのが一般的ですが、「DIY(Do It Yourself、自分自身で作業するという意味)」によって自分で色を塗ることも可能です。

ホイール塗装を業者かDIYのどちらで行うかは、仕上がりのイメージや予算など、求めるものによって変わります。それぞれのメリット・デメリットを考慮しながら、自分に最適な方法を選びましょう。

この記事では、ホイール塗装の主な目的と方法のほか、DIYする場合の手順について解説します。

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ホイールの塗装はドレスアップや傷隠しのために行われる

車のホイール塗装は、車の足元をドレスアップ目的でスタイリッシュに見せたり、傷を隠したりするためのものです。

一般的に、新車時から装着されている純正ホイールの多くはシルバーやブラックですが、ガンメタリックやホワイトのほか、ゴールドなどさまざまな色に塗り替えることで、車全体の印象を大きく変えられます。ボディの色をすべて塗り替えたり、違う色のホイールに交換したりするよりも、ホイール塗装は作業面や費用面のハードルが低いのがポイントといえるでしょう。

また、ホイールは路面近くにある部品のため、どうしても傷や汚れが付きやすくなります。特に縁石などにぶつけることでホイールの外縁部分である「リム」に付く傷は、ホイールの塗装によって目立たなくできる可能性があります。

なお、ホイール塗装は専門の業者に依頼するのが一般的ですが、自分で色を塗ることも不可能ではありません。

ホイールを塗装する方法

ホイールを塗装する場合、「業者に依頼」「DIY」の2種類の方法に大別できます。ここでは、これらの方法についてご紹介します。

業者に依頼して塗装する

ホイールを塗装する場合の方法としては、専門の業者に依頼して塗装してもらう方法が代表的です。

業者に依頼してホイールを塗装するメリットは、やはり仕上がりの美しさでしょう。また、DIYではきれいに仕上げるのが難しい、マットカラーやメタリックカラーなどの特殊な色を選ぶこともできます。2色で塗り分けたツートンカラーも実現可能です。そのため、理想のホイールカラーがある場合には、業者に依頼するのがおすすめです。

ただし、プロに依頼すれば1本あたり1万5,000円~3万円といったそれなりのコストを負担することになるのは、デメリットと思うかもしれません。ホイールの小さな傷を隠したかったり、傷の付いたホイールが1、2本だけだったりする場合には、割高に感じられる可能性もあります。さらに、ホイールサイズが大きくなると、塗装費用もよりかかる点には注意が必要です。

DIYで塗装する

車のホイール塗装作業は、DIYも可能です。

DIYで塗装するメリットは、コストが抑えられることです。小さな傷を隠す程度のホイールの部分塗装であれば、数千円の出費で収まる場合もあります。また、自分自身で作業を行うことで、車に対する愛着もいっそう高まるでしょう。

ホイールに生じた小さな傷を目立たなくさせたかったり、時間のあるときに自分でコツコツと作業をするのが好きだったりする人には、DIYによる塗装は向いているといえます。

ただし、塗装の仕上がり品質という点では、専門の業者に比べて大きな差が出るのは否めません。塗り方によっては液だれしたり、色ムラが生じたりするリスクもあります。下処理に手間がかかったり、塗装した面がはがれたりするトラブルも起きやすいのが、DIYのデメリットです。また、ナットなど色を塗ってはいけない箇所もあり、初心者にはハードルが高い作業といえるかもしれません。

予算の関係でやむなくDIYを選んだものの、仕上がり・費用の両面で見たときに「結果的に業者に頼んだほうが良かった」と後悔する可能性もあるので、注意が必要です。

ホイール塗装をDIYする際の手段

ホイール塗装をDIYする場合、いくつかある手段の中から自分のスキルや目的に合ったものを選ぶ必要があります。ここでは、ホイール塗装をDIYする際の手段について解説します。

カラースプレーで塗装する

カラースプレーは、ホイール塗装のDIYにおいて最も簡単な手段といえるかもしれません。カラースプレーはカー用品店などで購入することができ、支出も数千円以内で収まります。

ホイール全体を塗装する際には、タイヤごと取り外し、タイヤやナット部分にマスキングテープを貼ってホイールの表裏両面にスプレーを吹きます。塗料が周囲に飛び散るため、段ボール・新聞紙を敷いたり、換気の良い場所で行ったりする必要があるでしょう。

刷毛・筆付ペイントで塗装する

ホイール塗装のDIYにおいては、刷毛(はけ)や筆付ペイントといった塗装手段もあります。刷毛を使った塗装は、シンプルな形状のスチールホイールなどに適しています。塗装の際は、マスキングやサビを取り除いた上で塗料を塗料薄め液で薄め、刷毛に付けて塗るだけです。塗料が飛び散ることもなく、数千円台で道具をそろえられるのも魅力といえます。

ホイールに付いた傷の部分的な補修を兼ねた塗装には、筆付ペイントが最適です。ホイールを車に付けたまま作業できる気軽さは、筆付ペイントのメリットといえるでしょう。やり方によっては刷毛の跡が残ったり、塗った部分がはがれてきたりするなど仕上がり品質に難はありますが、多少の粗さも含めて愛着を持てる人にはおすすめです。

スプレーガン(エアブラシ)で塗装する

ホイール塗装をより本格的に行いたい場合には、スプレーガン(エアブラシ)が適しています。スプレーガンはホームセンターなどで購入可能ですが、空気を圧縮して送り出すエアコンプレッサーやマスクなどの器具も必要です。

プロも使っている器具であるスプレーガンの特徴は、きめ細かな仕上げができる点と、塗装色の微妙な調合が可能な点にあります。塗るときには、ホイールに対して一定の距離を維持しながら垂直に吹き付けます。高い技術と経験を必要とするため、初心者にはハードルの高い手段といえるでしょう。

ホイール塗装をDIYする際の手順

ホイール塗装をDIYする場合には、カー用品店などで必要なグッズを購入しましょう。例えば、カラースプレーでホイール塗装する場合には、下記のようなものが必要となります。

<カラースプレーでホイール塗装をDIYする際に必要なものの例>
・コンパウンド
・スプレー(カラー塗料、クリア塗料、プラサフ塗料、シリコンオフ)
・洗浄用品(中性洗剤、スポンジ、クロスなど)
・耐水ペーパー
・ホイールクリーナー
・マスキングテープ
※50音順

ここでは、カラースプレーを使ってホイール塗装をDIYする場合の手順について解説します。
手順1. ホイールを取り外して洗う
まずは、車からタイヤごとホイールを外し、高圧洗浄機や中性洗剤を使って水洗いします。
手順2. パーツクリーナーなどで汚れを落とす
続いて、パーツクリーナーを使ってホイールに付着した油分や汚れを完全に除去し、きれいな状態にします。特にブレーキをかけた際に発生する金属の粉(ブレーキダスト)などはしっかり落としてください
手順3. タイヤやナット、バルブなどをマスキングする
タイヤを装着したままの場合は、タイヤをマスキングテープで保護します。このほか、ナットやバルブなど、塗装してはいけない箇所にもマスキングテープを貼りましょう。
手順4. 下地処理をする
次に、耐水ペーパーで既存の塗装面を研磨し、これから塗る塗料の密着性を高めましょう。これを「足付け」といいます。耐水ペーパーはヤスリのようなもので、表面に細かい傷を付け、ザラザラとした状態にする役割を果たします。最後に、シリコンオフという脱脂剤をスプレーすれば、目に見えない油分も除去可能です。
手順5. カラースプレーを吹き付ける
下地処理が済んだら、まずは、プラサフを薄く均等に吹き付けます。プラサフとは、下塗り(プライマリー)と中塗り(サフェイサー)の役割を果たすものです。10分程度の間隔で重ね塗りして、最後に30~60分程度乾燥させます。

続いて、カラースプレーを何回かに分けて薄く吹きつけましょう。一度に厚く塗ると液だれやムラの原因になります。何回かに分けて薄く塗装し、塗装面を均一にすることが、成功のポイントです。なお、カラースプレーの種類によっては、プラサフが不要となるものもあります。
手順6. クリアを吹き付ける
カラースプレーが十分に乾燥したら、無色透明のクリア塗料(トップコート)を噴射して、塗装の光沢を出し、同時に耐久性を向上させます。クリア塗料もカラースプレーと同様に、時間をかけて何度も薄く吹きつけるようにしてください。
手順7. コンパウンドで仕上げ磨きする
塗装が完全に乾いたら、コンパウンドという研磨剤で仕上げ磨きを行います。コンパウンドで磨くことで、より光沢のある仕上がりになります。仕上げ磨きの際には金属用の細目コンパウンドを用います。最後に乾燥したクロスでコンパウンドを拭き取れば、作業完了です。

ホイール塗装・交換についてはオートバックスに相談しよう

車のホイール塗装は専門の業者に依頼するのが一般的ですが、DIYでも行うことができます。ただし、部分的な補修以外の塗装は技術や経験が求められるため、決して手軽とはいえません。全塗装で仕上がりの美しさを求めるなら、業者に依頼するのが安全です。

なお、深い傷が付いている場合には、手間や時間のかかるホイール塗装ではなく、別の色のホイールに交換する方法もあります。ホイール交換については、信頼できるカー用品店などで相談するようにしましょう。

オートバックスでは、ホイール塗装を傷隠しなどの目的で補修する際に必要なグッズを取り揃えており、商品知識豊富なプロのスタッフにいつでも相談可能です。また、ホイールも豊富にラインナップしているだけでなく、作業ピットも併設しているため、迅速なタイヤ・ホイール交換も可能となっています。

なお、ホイール交換時にどのホイールを選べばいいのかわからないといった場合は、専門知識を持つプロのスタッフに相談できるので、ネット通販のように買い間違えるリスクが格段に低くなります。ホイールの塗装や交換なら、ぜひオートバックスにご相談ください。

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