ノーマルタイヤで雪道を走るとどうなる?リスクと雪道に適さない理由

ノーマルタイヤは雪道の走行に適しておらず、そのまま走ると事故の危険や法令違反など、さまざまなリスクが生じます。安全に走行するためには、雪が降る前のタイミングでスタッドレスタイヤへ交換しておくことが重要です。

この記事では、ノーマルタイヤで雪道を走った場合に起きることと、ノーマルタイヤが雪道に適さない理由のほか、リスクや注意点について解説します。

カンタン予約・お店で待たない!

タイヤ交換をWEBで予約

ノーマルタイヤで雪道を走ったらどうなる?

ノーマルタイヤで雪道を走ると、どのようなことになるのでしょうか。ここでは、ノーマルタイヤで雪道を走ったときに起きることについて解説します。

事故を起こす可能性が高くなる

ノーマルタイヤで雪道を走ると、事故を起こす可能性が高くなります。ノーマルタイヤはスタッドレスタイヤに比べて、雪道では非常に滑りやすく、きちんと止まることも難しくなります。

日本自動車連盟(JAF)が行ったテストでは、圧雪路におけるノーマルタイヤの制動距離は、スタッドレスタイヤの約1.7倍にも達しました。このような状態では、追突事故やスリップ事故を起こしかねないのです。

多くの都道府県で交通違反となる

ノーマルタイヤで雪道を走った場合、「公安委員会遵守事項違反」となる可能性があります。これは、沖縄県を除く都道府県の公安委員会が定めている道路交通法施行細則や道路交通規則に違反する「積雪や凍結のため滑りやすい路面でスタッドレスタイヤやタイヤチェーンなど、滑り止めの措置を講じない」行為のことを指しています。

公安委員会遵守事項違反となった場合、普通乗用車の場合は6,000円の反則金、反則金を納めない場合には5万円以下の罰金を科せられる可能性があるでしょう。なお、違反点数の加算はありません。

ロードサービスを利用できない場合がある

ノーマルタイヤで雪道を走って立ち往生(スタック)した場合、ロードサービスを利用できない場合がある点も注意が必要です。これはそもそも自動車保険の保険会社が、雪道や泥道などのスタックについては、ロードサービスの適用対象外としていることが多いからです。

なお、ノーマルタイヤで雪道を走行して事故を起こしたとき、保険自体は適用されます。また、スタッドレスタイヤを装着して雪道でスタックした場合には、ロードサービスの適用対象としている会社もあります。

ノーマルタイヤが雪道に適さない理由

ノーマルタイヤは「サマータイヤ(夏タイヤ)」とも呼ばれ、乾燥した路面や雨で濡れた路面での走行に適しています。雪道の走行に特化したスタッドレスタイヤに比べると、ゴムが硬いため路面にしっかりと密着せず、深い溝や切込み(サイプ)の処理も施されていないので、グリップ力も乏しくなります。

このような理由から、雪道におけるノーマルタイヤはスタッドレスタイヤに対してグリップ力を発揮できず、スリップなどの危険も高まるのです。

なお、雪が降っていなくても、外気温が7℃以下の環境は、ノーマルタイヤのゴムが硬化するため危険です。外気温が3℃以下になると路面は凍結しやすくなるため、スタッドレスタイヤに交換することをおすすめします。

ノーマルタイヤの雪道走行で起きるリスク

ノーマルタイヤで雪道を走行すると、さまざまなリスクに見舞われる可能性があります。ここでは、ノーマルタイヤの雪道走行で起きるリスクについて解説します。

新雪路でのスタック

ノーマルタイヤで新雪が降ったばかりの道を走行すると、スタックしやすくなります。スタックすると、タイヤが空転して車が動かせない状態に陥ります。前述のとおり、ノーマルタイヤでのスタックはロードサービスが適用されないことが多いため、注意が必要です。

アイスバーン走行時のスリップ

雪道走行で起きるリスクのひとつに、アイスバーンにおけるスリップがあります。アイスバーンとは、路面の水分が凍った状態のことで、雪が降ったあとだけでなく、雨が降った状態にも生じるので注意が必要です。

アイスバーンは橋梁の上やトンネルの出入口のほか、建物や樹木などで日陰になっている道路などで発生する傾向があります。このような路面では、ノーマルタイヤはもちろんのこと、スタッドレスタイヤであってもスリップに注意が必要です。

雪が解けた路面でのハイドロプレーニング現象

ノーマルタイヤの雪道走行で起きるリスクとして、雪が解けた路面でのハイドロプレーニング現象も挙げられます。ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面のあいだに水の膜ができ、コントロールが難しくなる状態を指します。

ハイドロプレーニング現象は雨の日の高速道路などで発生する傾向がありますが、雪が解けてシャーベット状になった路面でも、雨天時と同様にこの現象が起きやすくなるので注意が必要です。雪が解けたからといっても、ノーマルタイヤで走行するのは危険といえます。

雪道を走行する際に気をつけたいこと

雪道を走行する際には、いくつか注意したいポイントがあります。ここでは、雪道走行の際に気をつけたいことについて解説します。

スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなどを装着する

雪道を走行する際には、原則としてスタッドレスタイヤを装着するようにしましょう。事故を起こすリスクを軽減できるだけでなく、「滑り止めの措置」を施すことで法令違反になることも回避できます

ただし、山間部などの場所や降雪状況によっては、スタッドレスタイヤでは対応できない路面もあります。その場合に備えて、タイヤチェーンも携行しておくと安心です。

積雪量が少ない地域では季節ごとの交換に手間もかかるため、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの性能を併せ持つオールシーズンタイヤの装着も検討しましょう。

車間距離を多めに確保する

車間距離の確保も、雪道を走行する際に気をつけたいことです。車間距離をできる限り多めに保つことで、路面が凍結するなど制動距離が伸びやすい状況でも、車を安全に停止できます。具体的には、通常の2倍以上の距離を意識的に空けたいところです。

また、後続車が止まりきれず追突してきたときに車間距離を多めに確保しておくことで、先行車との玉突き事故を防ぐことができるでしょう。

急が付く操作は避ける

雪道を走行中に気をつけたいこととして、急ブレーキや急ハンドル、急アクセルなど「急」が付く操作は避けましょう。急な操作はタイヤをロックさせたりスリップしたりする状態を招き、コントロール不能になって事故の原因になりかねないからです。

雪道では、すべての操作をゆっくり、余裕を持って行うようにしてください。

屋根の雪を落として走行する

降雪後に車を運転するときは、乗車前に、車の屋根に積もった雪を落とすことを心掛けたいところです。ブレーキをかけたりした際に屋根に積もった雪がフロントガラスに落ちてきて、前方視界を遮るおそれがあるからです。また、重い雪が車の屋根などをへこませる可能性もあります。

また、自分の車の屋根の上の雪が走行中に落ちることで、後続車に影響を与えることも避けなければなりません。雪下ろしはスノーブラシやスクレーパーを用いて、車のボディを傷つけないようにしながら、車の左右に落としましょう。

ノーマルタイヤをスタッドレスタイヤへ履き替えるタイミングとは?

ノーマルタイヤをスタッドレスタイヤに交換するタイミングは、一般的に初雪が降る時期の1ヶ月くらい前が目安です。一方で、スタッドレスタイヤからノーマルタイヤへの交換時期は雪や結氷の終日を目安としましょう。

気象庁が発表している過去30年の雪の終日と結氷の終日は、下記のとおりです。

■過去30年の雪の終日と結氷の終日

地域 雪の終日 結氷の終日
東京 3月9日 3月5日

出典:気象庁「平年値(霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日)」

なお、雪が降るようになってからのスタッドレスタイヤの交換は、交換の待ち時間がかかったり、タイヤが在庫切れになったりすることがあるので注意が必要です。急な降雪に慌てることのないよう、ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの交換は早めがおすすめです。

冬タイヤの交換時期については、下記の記事もご覧ください。
関連記事

冬タイヤの交換時期はいつ?交換タイミングや判断基準について解説

冬タイヤの交換時期はいつ?交換タイミングや判断基準について解説

冬タイヤの交換時期はいつ?交換タイミングや判断基準について解説

タイヤ選びのプロがいるオートバックスに相談を

ノーマルタイヤでの雪道走行は、事故を起こしたり、ロードサービスのサポートを受けられなかったりするなど、リスクを多くはらんでいます。法令違反となり反則金の対象となる点にも注意が必要です。

雪道で走行する際には、最適なタイミングでスタッドレスタイヤに交換することをおすすめします。数多くの種類のタイヤの中で選ぶことに不安がある場合は、信頼できるカー用品店などに、相談しましょう。

スタッドレスタイヤの交換は、シーズンに入る1ヶ月前が交換作業の予約も取りやすく、在庫も豊富なのでおすすめです。スタッドレスタイヤへの交換をオートバックスで行うときにかかる作業工賃の内訳は、下記のようになります。

■オートバックスのタイヤ交換にかかる作業工賃の目安

作業項目 作業工賃
タイヤ・ホイール交換(1本〜) 1,100円(税込)〜
ホイールバランス調整(1本〜) 1,100円(税込)〜
ゴムバルブ交換(1本〜) 275円(税込)〜
窒素ガス充填・補充(1本〜) 550円(税込)~
タイヤ・ホイール交換持ち込み 店舗によって異なる

※作業工賃は目安です。詳しくは各店舗にお問い合わせください

保管場所がない方にはタイヤ保管サービスも

取り外したタイヤの保管場所に困っている方には、オートバックスのタイヤ保管サービスもご用意しています。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

>タイヤ保管サービスについて詳しくはこちら

安心・安全なスタッドレスタイヤを早いタイミングで交換したいなら、ぜひオートバックスにお問い合わせください。9年連続でタイヤ販売店No.1に選ばれ、タイヤ購入先としてお客様から支持され続けているオートバックスが、おすすめのタイヤをご提案します。

>「タイヤに関する調査」において9年連続でタイヤ販売店No.1を獲得!

タイヤ交換はWEBから予約可能!

オートバックスではタイヤ交換はWEBから予約できます(一部店舗を除く)。あらかじめ空き状況が確認できるのでお問い合わせの手間が省けるほか、予約日の確認・変更・キャンセルもWEBからできるため大変便利です。

>オートバックスのタイヤ交換について詳しくはこちら

ページトップへ