タイヤ・ホイールを交換するときに重要な締め付けトルクの管理方法

タイヤ・ホイールはハブナットやハブボルトで車体に取り付けるとき、安全上の理由から締め付ける強さが指定されています。正しく締め付けないとトラブルの原因になるのでトルク管理が重要となります。

この記事ではタイヤ・ホイールを交換するときに重要な締め付けトルクの管理方法について解説します。

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タイヤのトルクが適正でないときに発生するトラブル

タイヤ・ホイールを固定するときは締め付けトルクを正しく管理しなければなりません。万一、締め付けトルクが適正でない場合、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

締め付けトルクが弱い・締め付けがあまい場合
締め付けトルクが弱いとハブナットやハブボルトが緩んで走行中にタイヤがブレて非常に危険です。また最悪のケースではタイヤが車体から外れてしまうこともあります。重大な事故を招くので締め付け不足は絶対に避けなければなりません。
トルク過多(オーバートルク)・締め付けが強い場合
締め付け不足が怖いからといって力任せに締め付けてしまうと、ホイールのテーパー部を損傷させるだけでなく、オーバートルクになってしまいます。このケースではハブボルトがねじ切れてしまうこともあり、そうなると走行不能になるばかりか修理費用もかさんでしまいます。

タイヤの締め付けトルク値について

締め付けトルクの単位

締め付けトルクの単位は「N・m(ニュートン・メートル)」が使われます。

1N・mは、1メートルの長さのレンチの先に100グラムのウエイトを吊るした状態を表します。
タイヤ・ホイール装着の規定トルク
タイヤ・ホイールを車体に固定する必要トルクは車種ごとに定められています。およそ以下の範囲に収まるのが一般的です。

・乗用車の適正トルクの目安:約90~120N・m
・軽自動車の適正トルクの目安:約80~100N・m
規定トルクは取扱説明書で確認
お乗りの車の締め付けトルクは取扱説明書に記載されていますので、必ずチェックして正しいトルク値でタイヤ・ホイールを取り付けるようにしましょう。

トルク管理に必須のトルクレンチの種類・選び方・使い方

トルクレンチの種類

トルクレンチはラチェットレンチにトルク計測機能が備わったハンドツールです。幅広い産業で利用されており、用途に合わせてさまざまなタイプがあります。

整備工場などでメカニックが主に利用するのはプリセット式(シグナル式)やデジタル式(直読式)と呼ばれるタイプです。

プリセット型はあらかじめトルク値を設定しておくもので、ボルトやナットを締め付けていき指定したトルクに達するとカチッといった手応えがあります。

またデジタル式はリアルタイムにトルク値が液晶パネルに表示されるとともに設定しておいた値になると音で知らせてくれます。

トルクレンチはラチェットレンチの一種ですのでハブナットやハブボルトに合ったサイズのソケットが必要になります。一般的なソケットサイズは21mmや19mmが多いです。

ソケットには肉薄のアルミホイール専用タイプも用意されています。
トルクレンチは調整範囲で選ぶ
トルクレンチには大小それぞれ調整できるトルクの範囲が定められており、プロのメカニックは締め付けトルクに合わせて何本ものトルクレンチを使い分けています。

タイヤ・ホイールの締め付け確認には、代表的なもので40N~200N・mをカバーするトルクレンチが利用されています。
トルクレンチの正しい使い方
タイヤ・ホイールを車体に固定するとき、いきなりトルクレンチを使うことはしません。

まずハブナットやハブボルトを手で回せるところまで締めます。次に十字レンチなどを使って均等に締め付けます。最後に目標のトルク値を設定したトルクレンチで締め付けます。

このように、トルクレンチだけでタイヤ・ホイールの取付けを行うわけでないということを覚えておきましょう。また、車体からタイヤ・ホイールを外すのに使い回すのもNGです。こういった使い方はトルクレンチの精度を損なう可能性があります。
トルクレンチは定期的な校正が必要
トルクレンチは使っているうちに少しずつ精度が落ち誤差が広がっていきますので、定期的にメーカーに送付して校正(キャリブレーション)を受けて精度を確認し必要に応じて調整してもらう必要があります。

オートバックスのトルク管理

お引き渡しまで徹底したトルク管理を実施

オートバックスではタイヤ・ホイールの交換作業をする時、必ずダブルチェックを行います。

1度目は担当メカニックが車種に合わせた規定トルクで締め付け確認します。2度目は別のメカニックが締め付け状況を改めて確認します。更に車をお渡しする時にお客様の立ち合いのもと、すべてのハブナットもしくはハブボルトが確実に締まっていることをトルクレンチを使いながら確認します。

オートバックスではお客様の安全のため、徹底したトルク管理を行っています。

まとめ

タイヤ・ホイールの交換に際して最終仕上げとなる締め付けトルクの管理は必須のプロセスです。とはいえトルクレンチは精密機器であり取り扱いにも注意を要します。また、使用頻度の低いDIYで導入するにはコストパフォーマンスに劣る面も…。

ご自身で行うトルク管理に不安を感じたらぜひお近くのオートバックスにご相談ください。タイヤ・ホイールを確実に取り付けることで安心・安全なドライブを楽しみましょう。

オートバックスではタイヤ・ホイール交換をはじめとして、さまざまなピット作業がWEBから予約できるようになっています。予約によって待ち時間が最短化されるので、スマートにタイヤ・ホイールを交換することが可能です。ぜひご利用ください。

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